Friday, March 14, 2014
国連で「慰安婦」国際メモリアルデーを求める
3月14日、国連人権理事会は議題3の一般討論だった。議題3には世界中のNGOが集まって発言する。11時半から16時まで休みなしで、約80のNGOが発言した。イラク、アフガニスタン、スーダン、エジプト、ベネズエラ、アメリカ、イラン、アルメニア、パキスタン、中国など各地の人権問題である。80のうち、日本関連は4つ。
NGOの国際人権活動日本委員会(JWCHR、前田朗)は、次のような趣旨を発言した。
<新しい国際メモリアルデーの運動を紹介する。中国、韓国、朝鮮にこの運動への協力を要請する。1991年8月14日、金学順さんは日本軍性奴隷制の被害者だったことを初めて証言した。そのほかのアジアの生存者も半世紀の沈黙を破り、日本による性奴隷制の実態を明るみにだし、世界の武力紛争下における性暴力被害者を励ました。しかし、日本政府は法的責任を認めず、真相解明も補償も怠り、国連人権機関からの勧告を拒否している。安倍首相は慰安婦強制の証拠はないと言い、侵略戦争について謝罪する立場は取らないと述べ、侵略戦争を正当化する靖国神社に参拝した。昨年8月、私たちは最初の日本軍慰安婦メモリアルデーをもち、国際メモリアルデーを目指している。>
次にNGOの対日道義請求財団(アドリアンセン=シュミット)は次のように発言した。彼女は収容所で虐待を受けた被害者である。
<日本は第二次大戦下のオランダ領東インド(インドネシア)における過去を記憶するべきである。当時子どもだった被害者は80歳代で、今も飢え、虐待、奴隷化の記憶に苦悩している。日本軍の戦争犯罪を隠し、忘れてはいけない。政治指導者は歴史を修正しようとしてはならない。日本軍の行動を美化することは名誉にならない。慰安婦を含む被害者は亡くなる年齢に達している。日本政府はサンフランシスコ講和条約14条を想起するべきである。>
次にNGOのヒューマン・ライツ・ナウ(元百合子)は、冒頭に「慰安婦・国際メモリアルデーの提案を支持する」と述べたうえで、次のように発言した。
<日本政府は特定秘密保護法を制定して、表現の自由を厳しく制約しようとしている。この法はナヴィ・ピレイ国連人権高等弁務官や、フランク・ラルー国連表現の自由特別報告者が指摘したように国際人権法、国際自由権規約19条に反している。法律は不透明な準備で、国会審議も十分なされずに通った。ピレイ人権高等弁務官が表現の自由の保障との整合性に疑問を投げかけた4日後に、安倍政権はごり押しした。メディア、学者、市民社会が強く反対を表明したが、ほとんど無視した。>
最後にNGOの平和・軍縮中国人協会Chinese People’s Association for Peace and Disarmamentは、次のように発言した。初めて見るNGOであり、発言した女性も初めて見た。
<テロリストの暴力に強く反対する。77年前、日本軍の侵略による南京大虐殺が行われたが、これはテロリストの人権侵害である。しかし、日本政府は南京大虐殺を否定し、第二次大戦下の侵略と人権侵害を反省せず、靖国神社参拝を行っている。これに対して強い義憤を表明する。日本政府は南京大虐殺と「慰安婦」について謝罪し、歴史的責任を取るよう促す。靖国神社参拝をやめること。アジア各国の被害者の感情を逆なですることを止めること。教科書と歴史の改竄を止めること。>