Saturday, April 11, 2026

沖縄を最前線とする戦争準備に反対する声明 

2026410

沖縄を最前線とする戦争準備に反対する声明                     

 

宛先 高市早苗首相 小泉進次郎防衛大臣 在日米軍司令部 村井勝沖縄防衛局長

   玉城デニー沖縄県知事

 

賛同団体:与那国の明るい未来を願うイソバの会、石垣島の平和と自然を守る市民連絡会、基地いらないチーム石垣、ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会、ミサイル配備から命を守るうるま市民の会、 沖縄平和サポート、 沖縄平和市民連絡会、沖縄県平和委員会、ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会、沖縄・韓国民衆連帯、VFP(平和を求める退役軍人の会)琉球・沖縄支部、監視社会ならん!市民ネット沖縄、あつまれ辺野古 日中友好協会沖縄県支部、 沖縄・琉球弧の声を届ける会 琉球・パレスチナの平和を求める会

 

 

 2026年度の防衛省予算(概算)は南西諸島の軍事強化長射程ミサイルの大量生産配備ドローン・無人機の集中配備-を柱とし、高市政権の安保3文書の改悪により沖縄の軍事強化と戦争の危機が一気に高まりかねません。そのさなか沖縄の米軍ホワイトビーチを経由した米軍艦船がイランをトマホーク攻撃し、在沖海兵隊がイランに出撃しました。嘉手納空軍も派遣されました。政府は、在日米軍の出撃について、在日米軍基地からの派遣は「移動」だとして、「安保条約上も問題はない」と強弁しましたが、明らかに日米安保条約6条に違反し、在日米軍基地から戦地への出撃は事前協議の対象です。事前協議はこれまで一度も行われておらず、制度は機能していません。私たちは、米軍の沖縄基地からの自由出撃を断固、拒否します。

 41日、共同通信は、中国に届く長射程ミサイルの「敵基地攻撃 運用開始」と全国配信しました。328日沖縄タイムスは「与那国に対艦ミサイル、対空弾とセット配備」報じました。既に宮古、石垣、沖縄島に自衛隊の地対艦・地対空ミサイルが配備され、与那国配備により島々の「ミサイル要塞化」が さらに増強されます 。ミサイル基地が有事に攻撃目標となるのは軍事の常識です。沖縄県民はミサイル基地と同居できません。私たちは島々のミサイル基地の撤去、与那国配備計画の撤回を強く要求します。

 玉城デニー知事、与那国、宮古、石垣、うるま、宜野湾、嘉手納など基地所在27市町村は「長射程ミサイル配備反対」を日米政府に申し入れています。玉城知事は「ミサイル基地は攻撃目標となるリスクが高まる」と政府に伝えています。石垣市議会も3月24日、「長射程ミサイル配備反対」の3度目の意見書を議決しました。「長射程ミサイル配備反対」は県民の総意です。

 高市首相は国会で「台湾有事は日本の存立危機事態」と答弁し、小泉防衛大臣とヘグセス米戦争長官は中国を名指しに「沖縄、南西諸島の日米同盟の抑止力・対処力強化」を確認しました。沖縄を「台湾有事の最前線」とする意図が明らかです。沖縄は「人間の住んでいる島」(阿波根昌鴻)です。沖縄の戦場化、県民の犠牲を当然視する首相、防衛大臣、米長官の発言は絶対に認められません。

 防衛省は2026年度に那覇の「陸自第15旅団を師団に格上げ」し、隊員を大幅増員、戦闘車を配備し、那覇基地に弾薬庫を計画しています。「師団」は「陸自の作戦部隊。独立して一正面の作戦を遂行」と防衛白書に記され、台湾有事に対処する作戦部隊にほかなりません。沖縄市の弾薬庫建設に190億円。米軍嘉手納弾薬庫も共用しミサイル弾薬を貯蔵。宮古島の「電子戦部隊配備」に続き、石垣島にも同部隊を配備、さらに電磁波で対空攻撃する「対空電子戦部隊」を26年度に与那国、27年度に那覇駐屯地にも配備する計画です。一方で自衛隊基地の地下化、那覇基地(那覇空港)では滑走路修復、遺体処理、血液製剤の準備や負傷日米兵員の戦傷医療 救護輸送訓練など継戦能力を維持する戦争準備が行われています

 米軍も石垣島に無人ミサイル発射機、無人防衛システムを展開、与那国にも米軍ハイマース投入を計画し、嘉手納基地に無人機が常駐、F35戦闘機やオスプレイが嘉手納、普天間から先島を飛び交い、全県に拡大展開しています。自衛隊・米軍強化とともに沖縄全域で日米実戦訓練が激化し、まさに「戦争前夜」のすさまじさです。

 戦争準備の一方で宮古、石垣、与那国の実現不可能な「全島住民避難」計画が既定方針のように進んでいます。米軍、自衛隊が集中し、軍事専門家が「攻撃リスクが大きい」と指摘する沖縄島は「屋内避難」です。日米は宮古、石垣、与那国を主戦場と想定し、戦闘の邪魔になる住民を全島疎開させる意図ではないか。「攻撃リスクが大きい」沖縄島住民の安全は捨て置き、沖縄全域で戦争態勢を進める考えではないか。

 陸自宮古司令の市民恫喝を防衛大臣が容認し、市民運動の制圧がまかり通る事態は絶対に認められません。地域行事への自衛隊の参加が公然化、戦争に県民、若者を動員する隊員募集の勧誘、宣撫活動を強化する一方で、戦争準備に反対する市民による憲法が保障する言論・表現・結社・集会の自由、請願権の行使を封じることは断じて許されません。

 那覇空港、石垣港、平良港が平時から有事に軍事使用する「特定利用空港・港湾」に指定、那覇空港周辺道路が「特定利用道路」に指定されました。さらに政府は島々の空港、港湾を利用指定する構えです。米軍、自衛隊基地だけでなく空港・港湾・道路が軍事使用されてしまいます。沖縄防衛局長は「勝連分屯地のミサイル発射機は基地を出てミサイルを発射する」と認めました。自衛隊、米軍基地だけでなく沖縄の島々全体が攻撃拠点となり攻撃目標となります。有事で避難に使う空港は、「有事に兵員・物資の輸送に使う。優先すべき対処措置等の内容をあらかじめ確定することは困難」と防衛省は石垣市民に回答しました。空港港湾が攻撃目標となり、住民は避難の退路を断たれます。防衛省は沖縄・西日本ネットワークに「存立危機事態のみが認定されている場合に住民避難計画はない」と回答しました。有事下に自衛隊は戦闘に専念し、住民は島に取り残されるのか。日米「離島奪還」作戦訓練は、住民が取り残された島に米軍、自衛隊が着上陸して武力制圧し、海、空からの火力支援集中砲火も訓練しています。沖縄県民の犠牲を当然視する無謀な戦争計画と訓練に断固として反対します。

 辺野古新基地建設が進む一方、「普天間基地を継続使用」の米公文書が報道されました。宜野湾市の真中にあって「世界一危険」と言われる普天間基地を「台湾有事」には米海兵隊と自衛隊の出撃拠点とすることを意味し、絶対に容認できません。辺野古新基地は完成のめどもなく膨大な国費と土砂を海に投入し、既設部分でオスプレイ使用など台湾有事の前線基地にもなりかねません。辺野古新基地工事の海で平和学習の船が転覆し2人の人命が失われたことに哀悼を表します。しかし反対運動や平和学習への誹謗中傷を受け入れるわけにはいきません。普天間辺野古移設反対は沖縄の民意です。普天間基地の即時無条件返還と辺野古新基地建設の即時中止等「建白書実現」を求め続けます。

 私たちは沖縄の島々の戦争準備を絶対に受け入れません。別表のとおり日米政府、米軍・自衛隊に対する要請、与那国・石垣・宮古住民からの要請を一刻も早く解決するよう関係機関に求めます。

 玉城デニー知事には「長射程ミサイルの沖縄配備に反対」、「空港・港湾・道路」の軍事・特定利用指定にも反対する姿勢を堅持するよう求めます。

別表

【日米政府、米軍・自衛隊への要請】

①沖縄の島々への米軍・自衛隊のミサイル配備・弾薬庫建設、嘉手納弾薬庫の自衛隊共用などあらゆる戦争準備の軍事強化を中止すること。

②台湾有事に対処する「日米共同作戦計画」を廃棄し、同計画に基づく日米実戦訓練を中止すること。「日米共同作戦計画」の内容を公表すること。

③陸自那覇の「旅団から師団」格上げを中止し、新たな自衛隊訓練施設の建設を断念すること。

④空港・港湾・道路を軍事使用する「特定利用指定」に反対する。那覇空港、石垣港、平良港の「特定利用指定」を解除すること。

⑤与那国、石垣、宮古の実行不可能な「全島住民避難計画」を中止すること。米軍、自衛隊が集中する沖縄島を「屋内避難」とする理由を説明すること。

⑥県知事、基地所在27市町村の軍転協が反対する「自衛隊長射程ミサイル沖縄配備」を断念すること。米軍ハイマース、無人ミサイル発射機、無人機を撤去すること。

⑦米軍の石垣展開を中止すること。与那国、宮古への米軍展開に反対すること。

⑧民意に反する「辺野古新基地建設」を中止すること。普天間基地は即時撤去し、同基地の継続使用、代替する那覇空港、下地島空港の使用に反対すること。

⑨イラン戦争、台湾有事ほか海外紛争への在沖米軍の出動に反対すること。日本政府は日米の事前協議制に基づき、あらかじめ「在日、在沖米軍の出撃拒否」を米国政府に通告すること。

⑩宮古前陸自隊長の恫喝発言と市民運動制圧に抗議し、厳正な処分を求めること。

 

【玉城デニー知事、沖縄県への要請】

①玉城デニー知事は「長射程ミサイルの沖縄配備に反対」、会長を務める沖縄県軍用地転用促進協議会も反対を堅持し、「空港・港湾・道路」の特定利用指定に反対するよう要求します。

②知事、沖縄県は在沖米軍の他国における戦争への出撃に反対し、日米の事前協議制に基づき在日、在沖米軍の出撃に反対するよう政府に要求すること。米軍、自衛隊が台湾有事に介入しないよう日米政府に申し入れるよう要求します。

 

【与那国からの要請】

暮らし自体がいよいよ立ち行かなくなり、島の存亡がかかっている。百年を超える歴史ある自治を守り、暮らし続けられる島を次世代に引き継ぎたい。そのために、以下を要求します。

米軍または米軍と共同する自衛隊の島利用は止めていただきたい。

島の自治や暮らしの土台であるインフラを機能不全にしかねない、自衛隊のさらなる人員増や機能強化は止めていただきたい。

去る3/2の住民説明会で明らかにされた比川集落の人口に比してあまりに大規模な自衛隊官舎建設計画は、集落の自治を壊しかねません。一旦白紙に戻し、当該の自治公民館や町役場などと協議することを求めます。

 

【石垣からの要請】

➀石垣島に長射程反撃能力ミサイルを配備しないこと、米軍を常駐させないこと

➁今年度配備予定の電子戦部隊についての住民説明会の開催。

③➁の住民説明会開催をせずに、また住民の理解が得られないまま電子戦部隊用宿舎建設についての土地取得・調査は行わないこと

④石垣港の緊急時以外の米・自衛隊艦船の利用の中止

⑤石垣空港の特定利用空港化中止、緊急時以外の米軍機の使用中止、及び日米共同、自衛隊の訓練に使用しないこと

⑥石垣港・石垣空港を利用するミサイル・弾薬類の搬入における住民への周知と安全の確保。安全の保障のない搬入、搬送は行わないこと

⑦駐屯地内で現在進行中の覆道射場、グランド等の工事の進捗状況や今年度の建設工事の内容を明らかにすること

⑧駐屯地グランドから県道87号に通じるゲートの設置は中止すること

⑨駐屯地内の汚水・排水について宮古駐屯地同様に「蒸発散式」で処理し、駐屯地外への排水は中止すること

 

【宮古からの要請】

①比嘉前隊長と防衛省に対して「誤った発言の撤回と恫喝行為に対して真摯に謝罪する」ことを求める

②電子戦部隊と車両がすでに配備され、宮古島駐屯地を住民との約束を反古にして拡張し施設建物を建設する予定が明らかになっているが、住民への説明が一切ない不誠実な対応を改め、住民説明会を行うこと

③ 米軍が宮古に上陸して自衛隊との共同訓練を行わないこと。自衛隊の基地外での軍事訓練を行わないこと

④宮古空港、下地島空港の特定利用空港指定に反対すること、米軍、自衛隊共に一切の軍事利用を行わないこと、下地島空港について屋良覚書を遵守すること

 

                                        以 上