Thursday, December 13, 2012

無法不当逮捕とたたかう黙秘権と取調拒否権のために


先日は同僚の田村史郎彫刻展を楽しみ、


今日の午後は松尾多英個展『砂』に出かける。


 

しかし、世間はひどいことになっている。福島の被災者はそっちのけの権力争い選挙で、支持率の上がっていない自民党が大量議席をさらう見込みだ。敦賀原発廃炉の兆しだが、脱原発も危うくなるし、各地では弾圧の不当逮捕が続いている。大阪瓦礫問題でも不当逮捕だ。

 

脱原発デモや集会での無法逮捕、不当捜索についてはこれまでもいろいろと書いてきたが、でっち上げ、不当逮捕、不当取調べ、自白強要、思想弾圧との闘いのために、救援の理論と実践がますます重要になっている。黙秘権の思想を広めることが第一だが、黙秘権行使の実践も含めると、なかなか困難もある。黙秘権行使のためには取調拒否、出房拒否が一番である。

 

そこで「取調拒否権の思想」を救援連絡センターの機関紙『救援』に連載してきた。いつかブログに公開しようとは思っていたが、早い方がいいと思い直して、これから順次公開することにした。連載は5回まで済んでいる。6回目も書いてある。8回目でいったん中断して、各方面からの意見を聞いたうえで後日再開するつもりだ。

 

本日のBGMはASIAN KUNG-FU GENERATIONの「未だ見ぬ明日に」。

Sunday, December 09, 2012

暴風雪の札幌での集会 日本軍「慰安婦」問題&原発民衆法廷


7日は日本軍「慰安婦」問題集会、8日は原発民衆法廷でした。先ほど、東京に戻ったところです。

 

「原発は人道への罪」 札幌で民衆法廷 5時間議論の末(朝日新聞・北海道版)


 

シンポジウム イアンフ(慰安婦―日本軍性奴隷) 問題から現代日本をよむ


 

原発民衆法廷第6回公判・札幌


 

山内亮史(旭川大学学長・幌延問題を考える旭川市民の会)

久世薫嗣(幌別深地層処分場)

佐藤英行(泊原発)

竹田とし子(大間原発)

宍戸隆子(福島からの避難者)

鵜飼 哲(一橋大学教授)

岡野八代(同志社大学教授)

田中利幸(広島市立大学広島平和研究所教授)

前田 朗(東京造形大学教授)

田部知江子(弁護士)

中川重徳(弁護士)

井堀 哲(弁護士)

張 界満(弁護士)

高橋哲哉(東京大学教授)

伊藤成彦(中央大学名誉教授)

 

これだけのメンバーが札幌のかでる2.7に集合した原発民衆法廷でした。

 

北海道は暴風雪のため、千歳空港の飛行機が飛ばず、帰りたくても帰れない状態に(苦笑)。

Wednesday, December 05, 2012

平和の魂、平和の塊――9条裁判闘争史に学ぼう


内藤功『憲法九条裁判闘争史』(かもがわ出版)


 

目次

序章 原点

第1章 砂川刑事特別事件

第2章 恵庭訴訟

第3章 長沼訴訟

第4章 イラク訴訟

終章 現在

 

凄い本が出たものだ。

 

憲法9条、平和的生存権、自衛隊裁判、基地闘争、平和運動に関心のある人必読。

 

著者は、米軍駐留を憲法違反とした砂川訴訟の伊達判決、自衛隊を憲法違反とした長沼訴訟の福島判決などを勝ち取った弁護士だ。基地裁判闘争の第一人者だ。本書のいたるところに、著者ならではの平和観、裁判観、9条理解、平和的生存権把握が詰め込まれている。平和を求める闘いの指南書である。一気に読めてしまう。ためになるし、平和主義の確信が強化され、元気が出る。

 

対談の聞き手は川口創と中谷雄二。ともに、2008年の名古屋高裁自衛隊イラク派遣違憲判決を引き出したイラク訴訟の弁護士だ。砂川、恵庭、長沼からイラクへ。平和を求める運動と弁護士の闘いが継承されていく。本書の企画を思いつき、実現した2人に、読者として敬意を表し、感謝したい。

 

川口創には、笹本潤・前田朗編『平和への権利を世界に』(かもがわ出版)にも一文を書いてもらった。


 

川口創のブログ



福岡県弁護士会


市民の司法


 

残念ながらミスプリが少々目立つ。憲法が拳法になっていたり(253頁)、私の恩師である風早八十二先生の名前が風早八二になっていたり(299頁)。

Tuesday, December 04, 2012

領土ナショナリズムを徹底分析


岡田充『尖閣諸島問題――領土ナショナリズムの魔力』(蒼蒼社)


 

待望の書である。

 

尖閣諸島をめぐる領土紛争を、歴史的にていねいに論じている。現状を詳細に把握し、歴史的文脈に位置付けるとともに、将来展望も含めていかに論じるべきかの指針を示している。

 

尖閣諸島にしても、竹島にしても、今年は領土問題に関する著作が多数出版されているが、過半数はやっつけ仕事本である。歴史的経過をきちんと踏まえていないものも目立つ。一方の立場だけ、つまり日本政府見解を横流ししているものが多い。対立をあおり、戦争気分に浮かれているだけの本もある。

 

それらとは違い、本書は、領土問題をいかに論じるべきかの模範と言ってもよい。領土紛争がなぜ起きるのか。領土紛争が両当事者にとっていかなる意味を持つのか。また、周辺諸国との関係や、国際政治における意味も踏まえて書かれている。

 

必読の書である。

 

目次を掲げるだけでも、本書が秀逸な著作であることが読みとれるだろう。

 

第一章
最悪の日中関係
1
尖閣諸島国有化への抗議行動勃発
2
国有化という作為
3
暴動化したデモの経済への影響
第二章
過去をふりかえる
1
固有領土論のいかがわしさ
2
米国の曖昧戦略――戦後秩序の論点
3
棚上げ」の歴史と記憶
第三章
国際関係のなかの尖閣問題
1
中国に内在する論理を解明する
2
日中相互不信を助長するメディア
3
対中ポジション探る米国
第四章
米中関係と両岸関係
1
台湾と両岸関係
2
日米でずれる対中国観
3
境界を超える意識と文化

 

 

<著者略歴:

1948年北海道生まれ。1972年慶応大学法学部卒業後、共同通信社に入社。香港、モスクワ、台北各支局長、編集委員、論説委員を経て2008年から共同通信客員論説委員、桜美林大非常勤講師。著書に『中国と台湾――対立と共存の両岸関係』 (講談社現代新書)がある。>

 

「領土ナショナリズムの魔力は、われわれの思考を国家主権という『絶対的価値』に囲い込む。『われわれ』と『かれら』の利益は常に相反し、われわれの利益こそが『国益』であり、かれらの利益に与すれば『利敵行為』や『国賊』と非難される。単純化された『二択論』に第三の答えはない。/しかし、地球が小さくなり隣国との相互依存関係が深まれば、国家主権だけが百数十年前と同じ絶対性を維持することはできない。境界を超えて文化と人がつながり、共有された意識が広がると、偏狭な国家主権は溶かされていく。あの知事をはじめ、各国のリーダーが国家主義の旗を振る姿にドンキホーテを見る滑稽さを感じるのはそのためであろう。多くの人はその滑稽さに気づいてはいるが、『魔力』からは自由ではない。」(はしがきより)

Saturday, November 24, 2012

原発訴訟における司法官僚の無責任


新藤宗幸『司法よ! おまえにも罪がある』(講談社)


 

<国民の常識と乖離した、行政への「ものわかりのよすぎる判決」はなぜ出されるのか?
この国に真の三権分立を打ち立てるための警世の書>

 

<行政学の第一人者として日本政治における「過度の行政化」の問題に警鐘を鳴らしつづけてきた新藤氏が、これまでの原発訴訟の判決を仔細に、わかりやすく検討し、市民の常識からあまりにも浮き上がっている「ものわかりのよすぎる司法」の現状を徹底的に批判すると同時に、あるべき司法への具体的提言を記します。>

 

目次

序章 裁判所は“最後の砦”だろうか

Ⅰ章 原発訴訟と司法の論理構造

Ⅱ章 志賀原発二号機訴訟を分岐させたもの

Ⅲ章 司法の責任と司法改革

終章 福島原発事故が突きつけたもの

 

著者は立教大学教授、千葉大学教授を経て、東京都市研究所研究担当常務理事。著書に『行政指導』『技術官僚』『司法官僚』(岩波新書)『日本の予算を読む』『政治主導』(ちくま新書)など多数。

 

日本民主法律家協会の機関誌『法と民主主義』459号(2011年6月)の「特集・原発災害を絶対に繰り返さないために(パートⅠ)」に書いた論文が出発点となって、本書が執筆された。


 

原発絶対安全神話で国民をだましたのは、政府や東電だけでなく、これにお墨付きを与えた司法も共犯である。
 
1990年3月20日の仙台高裁判決に至っては「我が国民が、原子力と聞けば、猛烈な拒否反応を起こすのはもっともである。しかし、反対ばかりしていないで落ち着いて考える必要がある」などと信じがたい無責任ぶりである。
 
元最高裁判事・園部逸夫は「最高裁には、行政庁の言うことは基本的に正しいという感覚があるのです」と堂々と語る。こうした異常で無責任な司法が原発政策を容認してきた。原発推進に歯止めをかけた判決は2つしかない。それも上級審で覆されている。

 

本書はこうした司法官僚の犯罪的無責任を洗い出し、特に志賀原発二号機訴訟を素材として、司法の論理の異様さを暴露している。

 

原発訴訟の全体動向については、海渡雄一『原発訴訟』(岩波新書)があるが、本書も併せ読むことで理解が深まる。
 
 
 
 

第11回「歴史認識と東アジアの平和」フォーラム・東京会議


第11回「歴史認識と東アジアの平和」フォーラム・東京会議

市民からはじめる東アジア平和共同体~~領土ナショナリズムを超えて


 

初日に参加した。内容充実の素晴らしいフォーラムだ。



多摩センターのイルミネーション

映画『希望の国』は多摩センターで観た。日本は11月半ばからクリスマス・モード、早すぎると思うが。