2004年夏にマニラで開かれたイラク国際戦犯民衆法廷マニラ公聴会のときに入手したアルバムです。イラク反戦、反帝国主義に貫かれたアルバムです。
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ざっと次のような説明がついています。
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2003年は独占資本主義、とくにアメリカ帝国主義が激化した世界史の転換期である。支配階級の富の独占慾によって、労働者や農民は抑圧され続けている。今日、人間性が直面している決定的局面は、貧困、不正義、ファシズム、人種主義、テロリズム、イラク侵略戦争である。もちろんNo.1テロリストはアメリカ帝国主義だ。他方、フィリピン人民は立ち上がり、アメリカ帝国主義批判をさまざまな戦線で展開している。ムジカンバヤンMUSIKANGBAYANは、フィリピン人民の文化集団であり、アメリカによる帝国主義侵略戦争に激烈に反対している。このアルバムを、正義、自由、平和のためにたたかって斃れた殉教者、ノルベルト・フレスカル、イーデン・マルセラーナ、エディー・グマノイに捧げる。
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10曲収録
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Over the Streets of Iraq (歌とギター:エンピール・パルマ)
Not in our name (歌:レヴィ・アバド、ギター:ダニー・ファベラとエンピール・パルマ)
The Union of the Weak(歌とギター:エンピール・パルマ)
Oh God!(歌とギター:レヴィ・アバド)
To a Poet(朗読:ピート・ベラスケス)
You’re a Terrorist
The Peace We Want
Light a Candle
Don’t Talk about Freedom
War Monger
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空襲警報のサイレンで始まりますが、冒頭の歌詞はこんな具合。
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<イラクの路上に>
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サイレンが泣き叫び
カウントダウンが警告の響きを終わらせた
お前の軍隊がいま侵略のために
空に飛び立とうとしている
海をこえ、国境を横切り
人道に対するお前の戦争が
俺たちに垣間見させるのは地獄だ
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死者がはいずりまわり
数知れぬ無辜の民がくず折れる
お前は恐ろしい悪夢となって
家族を戦争の中に追いやる
この不正義によってはじめられた戦争に
お前には俺たちの命をとる権利などない
お前にはいかなる正当性もない
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俺たちの命はお前のおもちゃじゃない
世界はお前の所有物じゃない
お前が見せ付ける傲慢さを
俺たちは許しはしない
見せ掛けの平和を取り繕って
お前は野獣のように姿をあらわす
イラクの路上に