Tuesday, December 01, 2020

「桜を見る会」を追及する法律家の会「要請文」

「桜を見る会」を追及する法律家の会の「要請文」全文です。

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要 請 書

 

2020年12月1日

東京地方検察庁特別捜査部 御 中

「桜を見る会」を追及する法律家の会

 

事務局長 弁護士 小野寺 義 象

世話人  弁護士 米 倉 洋 子

世話人  弁護士 泉 澤   章

 

1 要請の趣旨

  「桜を見る会」前夜祭をめぐる問題について、今後も徹底した捜査と真相究明を求めるとともに、現在告発されている安倍晋三氏ら被告発人3名について、不処分ないし略式起訴などで終わらせるのではなく、正式起訴を行うよう、強く要請する。

 

2 要請の理由

⑴ われわれ「桜を見る会」を追求する法律家の会は、本年5月21日、安倍晋三前首相の首相在任中、後援会主催で行われていた「桜を見る会」前夜祭において、参加者から集めた参加費の合計とそれを上回る宴会費用との差額分を、安倍前首相及び後援会関係者ら被告発人3名が共謀して補填した疑いがあるとして、政治資金規正法違反(不記載)及び公職選挙法違反(寄附行為)で、御庁に告発した。その後8月6日に第二次告発として提出した告発状を加えれば、現時点で941名分もの告発状が御庁に提出されている。

⑵ この間、御庁から本件捜査に関する進展の報告などは一切なかったが、本年11月23日、一部マスコミによって、御庁が本件告発にかかる事件の関係者複数から、事情聴取をしているとの報道がなされた。そして、その後のマスコミ各社の報道によれば、安倍前首相らが「桜を見る会」前夜祭において差額を補填してきたことは紛れもない事実であって、このことは安倍前首相をはじめとする被告発人らも認めているというのである。つまり、安倍前首相が国会において「補填は一切ない」としてきた答弁はまったくの虚偽であるとともに、私たちが御庁に提出した告発状の内容こそ事実であったということが、あらためて裏付けられたのである。

⑶ 今回の事態を踏まえ、われわれ法律家の会としては、御庁に対して、さらに徹底して本件の真相究明に取り組むよう強く求める。特に、ホテルに支払った差額分の領収書の宛名は、後援会ではなく、安倍前首相の政治資金管理団体である晋和会だったと報道されているが、仮にそうなのであれば、実際に晋和会から金銭が出ているのか、その資金はどこから捻出されたのか等々、あらたな違法行為に結びつく疑問が次から次へと出てきており、さらなる真相の究明こそが求められている。

⑷ 本件のような政治資金がらみの事件といえば、かつて東京佐川急便の違法献金問題(1992年)では、当時与党の実力者(自民党副総裁)であった金丸信氏が、違法献金を受けていた事実が明らかになったにもかかわらず、正式に起訴されずに略式起訴となったことで、国民の検察に対する信頼が大きく揺らいだことを、今一度思い出していただきたい。

今回、仮にでも前首相に対する“忖度”から捜査の手を緩め、不処分や略式起訴のような軽い処分を選択するようなことがあるならば、検察に対する国民の信頼が再び地に堕ちるであろうことは確実である。御庁は、本件の真相解明へ向けて徹底した捜査を行い、そこで明らかとなった事実を前提として、安倍前首相ら被告発人を正式起訴すべきである。

3 結語

本件は、前首相の関与した犯罪という意味で国政上の重大事件であって、その社会的影響は計り知れず、わが国の民主主義体制に与える影響も極めて甚大である。

御庁は、国民の期待と信頼に応え、法の支配を貫徹させるために、ぜひ要請の趣旨に則った捜査を進めていただきたい。

以上

 

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安倍前首相ら3人の起訴求める 「桜」夕食会で法律家団体

https://news.yahoo.co.jp/articles/cb41db2afb7b45f51195b20c6d64fa674850cd21/images/000

「桜」追及法律家の会 東京地検に要請

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-12-02/2020120201_02_1.html

性暴力被害者の語りを「聴く」ために(1)

金富子・小野沢あかね編『性暴力被害を聴く――「慰安婦」から現代の性搾取へ』(岩波書店)

https://www.iwanami.co.jp/book/b527930.html

<性暴力を語ることは、被害者の心身に大きな苦痛を与え、困難を極める。そのため、韓国での証言が端緒となり、各国で行われた「慰安婦」の聞き取り活動は画期的なものであった。負の体験の聞き取りが歴史研究へもたらした意義と、広く現代史におけるオーラルヒストリーの形成を論じ、現代日本の性搾取との関連性をも明示する。>

1990年代、「慰安婦」被害者、強制連行被害者たちの「証言」が始まった。歴史の闇を暴き、さらけ出す、貴重な証言の数々に幾度、心を震わせたことだろう。私自身、「慰安婦」サバイバー・被害者の証言を数十回も聞いてきたが、私が聞いたのは公開の証言集会の場だ。少人数での聞き取り調査をしたのはピョンヤンだけだ。国連人権委員会等では、西欧やアフリカの性暴力被害者の証言も聞いたが、やはり公開の証言集会だ。

本書では、「慰安婦」証言の聞き取り調査の方法論が主題となっている。それは公開集会での証言以前、限られた研究者や支援者や弁護士などによる聞き取りの場で「慰安婦」被害者が自らの記憶を掘り起こし、呼び覚まし、苦痛に耐えながら勇気ある証言をする場面だ。ここでの聞き取りに失敗すると、せっかく勇気ある証言に出ようとした被害者を再び沈黙に追い込んでしまうかも知れない。語り始める勇気を支える環境、証言できる環境をつくることが大切だ。そのためにも調査者や支援者が自らの方法論を問い直し続けることが必要となる。その過程や取り組みを主題としたのが本書だ。

序章 「問うから聴くへ」、そして「慰安婦」から現代の性搾取へ ……………小野沢あかね

I部 韓国ではどう聴いてきたか

第1章 証言者中心主義とは何か―― 日本軍「慰安婦」被害者の証言研究の方法論とその意味 ……………梁鉉娥(訳・金富子)

第2章 韓国の基地村女性の経験を聴く―― フェミニズム・オーラル・ライフ・ヒストリーの挑戦 ……………李娜榮(訳・古橋綾)

小野沢あかねは、本書成立の経緯、主たる問題関心を解説する。「慰安婦」、基地村女性、セクシュアルハラスメント被害者、レイプ被害者、ポルノ被害者など多様な被害女性が勇気を奮って声をあげるとき、その声を抑圧する社会、他方、その声に耳を傾けようとしながらも、聞きたいことを聞き出すことに終わってしまう研究者。性暴力被害は多様であるのに、モデルに当てはめてしまう私たち。これまで性暴力被害女性の証言をどのように聴いてきたかの検証が必要である。

「本書の目的は、日本と韓国の『慰安婦』証言の聴き手たちと、現代の性暴力被害の聴き手たち双方を視野に収め、両者をつなぐことで、性暴力被害を聴く姿勢を鍛えることである。」

梁鉉娥は、韓国挺身隊問題対策協議会(現・正義連)傘下の「証言チーム」、特にその成果である『証言4集』の特徴を明確に浮き彫りにし、そこに至る調査、研究の過程を綿密に振り返る。「問うから聴く」への方法論の転換はいかにして実現したのか。歴史、体験、記憶、証言のもつ意味を方法論的に鍛え続けることはいかにして可能なのか。

「このようなすべての痛みと被害を超えて、最後に『証言4集』の最大の意義をあげるならば、韓国の日本軍『慰安婦』被害女性を主体性と尊厳性を持った被害サバイバーとして再現した点だと言えよう。わたしは、韓国のサバルタン女性たちを記憶し発言する力と魂を持った存在だということを示すことは、彼女たちと同一視される韓国の女性たち、未来の世代、そして多くの公権力の被害者たち、ひいては人類にインスピレーションを与えることだと思う。」

李娜榮は、韓国の基地村女性の経験を聴く経験を通じて、「フェミニズム・オーラル・ライフ・ヒストリー」に挑む。大学院生であった2002年から米軍基地村問題に関心を持ち、基地村女性支援団体に通いながら、そこで働いていた女性たちに聞き取りを続けた。最初にインタビューを行った金ミョンスさんの語る人生を通じて、性暴力被害の実相、現代韓国史の深部を明らかにする。誰が基地村で働くことになったのか。基地村で生きるとはどういうことなのか。「アイデンティティ」とはいかにして構築されるのか。李娜榮の分析は鮮やかすぎるほど鋭いが、ていねいな聞き取りの積み重ねの上に理論化されているので上滑りすることがない。生きた学問を知りたければ李娜榮論文に学ぶことだ。

李娜榮論文末尾の「付記」に、基地村女性たちが提起した訴訟で、2018年2月8日、ソウル高等裁判所が「国家責任を認定しすべての原告に賠償責任を認定」したとある。画期的な判決である。

なお、前田朗編『「慰安婦」問題の現在―「朴裕河現象」と知識人』(三一書房、2016年)には、李娜榮「『帝国の慰安婦』事態に対する立場」声明の経緯と今後の方向」を収めている。

Sunday, November 29, 2020

ヘイト・スピーチ法研究(156)

奈須祐治「【資料】オーストラリアのヘイト・スピーチ関連法令」『西南学院大学法学論集』52巻1号(2019年)

http://repository.seinan-gu.ac.jp/handle/123456789/1780

奈須はアメリカ、カナダ、イギリスのヘイト・スピーチ法を非常に詳細に研究してきた研究者であり、著書に『ヘイト・スピーチ法の比較研究』(信用山社、2019年)がある。

本書の書評として、前田朗「ヘイト・スピーチの本格的比較法研究」『部落解放』775号(2019年)。

「本稿は,オーストラリアの連邦及び各州のヘイト・スピーチ関連法令の条文を翻訳するものである。すべての規定を網羅するものではなく,核となる重要なものを選別して翻訳した。」

以下の法令の関連条文が翻訳されている。

 

オーストラリア連邦、1975年人種差別法、1995年刑法

 

タスマニア州、1998年反差別法

ニューサウスウェールズ州、1977年反差別法、1900年犯罪法、1999年犯罪(量刑手続)法

クイーンズランド州、1991年反差別法、1999年犯罪(量刑手続)法

オーストラリア首都特別地域、1991年差別法、2002年刑法

西オーストラリア州、刑法

南オーストラリア州、1936年民事責任法、1996年人種誹謗法

ビクトリア州、2001年人種的、宗教的寛容法

Friday, November 27, 2020

ヘイト・スピーチ法研究(155)

藤井正希「批判的人種理論の有効性――ヘイトスピーチ規制を実現するために」『群馬大学社会情報学部研究論集』第27巻(2020年)

https://gair.media.gunma-u.ac.jp/dspace/bitstream/10087/12920/1/27-N1-FUJII.pdf

藤井は以前、「ヘイトスピーチの憲法的研究――ヘイトスピーチの規制可能性について」という論文で、ヘイトスピーチの刑事規制積極説を唱えた。規制消極説の多い憲法学者のなかでかなり早期に積極説を唱えたので注目される。私の『ヘイト・スピーチ法研究原論』で引用させてもらった。

本論文で藤井は、近い将来に「より十分なヘイトスピーチ規制の根拠や方法論を提示する」と予告しつつ、それまでの途中段階の考察として、アメリカにおける批判的人種理論の検討を行っている。

批判的人種理論は1980年代にアメリカで登場した批判法学をさらに乗り越えるべく1980年代末に登場した。人種と法の間の特殊な関係を解明しようとする理論で、現実のアメリカ法は白人中心主義の産物であり、無自覚の内に人種差別を内包していないかと問う理論である。それゆえ、批判的人種理論はヘイト・スピーチ規制の根拠を提示する理論でもある。

大沢秀介、木下智史、桧垣伸次、塩原良和らの先行研究があるので、藤井はこれらに依拠しつつ、アメリカにおける批判的人種理論の枠組みを明らかにし、これを日本にも適用できるのではないかという。

「アメリカにおける白人の黒人に対するヘイトスピーチと、日本における日本人の在日韓国朝鮮人に対するヘイトスピーチは、国籍の有無という点では違いはあるものの、歴史性・無自覚性・構造性等で多くの共通点がある。とするならば、批判的人種理論を日本にける在日韓国朝鮮人に対するヘイトスピーチ規制に活用することは十分に可能であろう。」

「筆者としては、最終的には『日本では憲法的にヘイトスピーチはこのように考えるべきであり、具体的にはこのような規制方法が望しい』という形で明確に自説を主張したいと考えている。」

予告されている次の論文「ヘイトスピーチの公法的研究」が待たれる。

レイシズムは民主主義と相容れない。レイシズムを容認しておくと民主主義は成立しない。民主主義を守るためにはレイシズムの典型であるヘイト・スピーチを規制しなければならない。民主主義を守り、表現の自由を守るためには、マジョリティによるマイノリティに対する暴力と差別の煽動を予防しなければならない。マイノリティの人間の尊厳、個人の尊重法の下の平等のためにもヘイト・スピーチは規制しなければならない。私がこの10年間主張してきたこととおおむね同じ趣旨の見解を藤井は唱えていると言える。今後の展開が楽しみだ。

Thursday, November 26, 2020

兵役拒否をあらためて考える(2)

市川ひろみ「良心に基づいて命令を拒否する兵士たち」京都女子大学宗教・文化研究所『研究紀要』33号(2020年)

http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/3075/1/0160_033_010.pdf

ドイツ連邦軍では、「制服を着た市民」という位置づけの下、「共に考えてなす服従」を認めている。兵士が、良心に反した行動を強いられない権利を保障しようとするものであり、兵士には違法行為をなさない責任があり、政策の最終執行者である兵士自身が、国家行為を監視する契機ともなるという。

その実際はどうなっているのか。市川は自らの良心に基づいて命令を拒否した事例、現役の兵士に対し命令ではなく自らの良心に従って行動する権利を認めた連邦行政裁判所の判決を紹介・検討する。

フローリアン・プファフ少佐の場合、時間はかかったが、裁判を通じて「共に考えてなす服従」が認められた。画期的な判断と言える。他方、クリスティアーネ・エルンスト-ツェットゥル及びフィリップ・クレーファー中尉の場合は、「共に考えてなす服従」が認められたとは言えないという。

市川はさらに、イラク戦争における、エーレン・ワタダ米陸軍中尉と、マルコム・ケンドール-スミス英軍軍医の事例も検討する。

市川は次のように結論付ける。

「ドイツ連邦軍の指導理念である「制服を着た市民」は、兵士であるからこそ、「悪をなせ」と命令された時には「市民」として責任ある行動を取ることを求めている。これは、人類が長く続いた惨禍の歴史から、二つの大戦を経てようやく学び取った理念である。たとえ形式的には「合法的」になされた命令であっても、それが違法・不正である場合には、兵士はその命令に従ってはならない。そのことは、兵士自らが所属する組織の意思決定に参加することでもある。しかし、「制服を着た市民」による「共に考えてなす服従」を実践した兵士の権利が認められたのは、連邦行政裁判所のプファフのケースのみである。連邦軍の命令拒否者への態度は、この理念をないがしろにしていると言わざるを得ない。」

重要な指摘だ。

韓国の兵役拒否に関連して、国際自由権規約第18条の良心の自由に抵触するとの訴えが国際自由権委員会に出され、勧告も出ていた。たしか、Center for Military Human Rights Koreaや国際友和会IFORがレポートを出していた。他方、今年はヒップホップグループのBTSメンバーの兵役の特別免除がニュースになった。最近の動きをフォローしている研究者がいると良いが。

 

Wednesday, November 25, 2020

兵役拒否をあらためて考える

市川ひろみ「兵役拒否をめぐるアポリア」『京女法学』16号(2019年)

http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/2905/1/0150_016_001.pdf

『兵役拒否の思想』(明石書店、2007年)の著者による論考である。兵役拒否の個別事例研究ではなく、兵役拒否の「総論」というべき位置づけと類型化、そして「兵役拒否のアポリア」の詳しい分析である。

徴兵制のある国で自らの良心のために兵役拒否を図ると、強大な権力を有する国家に一人で対峙しなければならない。それでも良心を賭けて兵役拒否を貫いた人々の努力により、兵役拒否を認める国や、代替役務につくことを認める国が出てきた。平和期拒否が個別の闘争ではなく、制度化されてきた面もある。

そうした時代における兵役拒否の類型として、著者は、免除型兵役拒否、代替役務型兵役拒否、民間役務型、選択的兵役拒否を掲げる。私の『非国民がやってきた!』(耕文社、2009年)において、市川『兵役拒否の思想』から、この4類型を引用した。市川は本論文で、その後の研究成果をまとめているようだ。

市川は「徴兵制に内在するアポリア」を「国民としての義務」と「良心(信仰・信条)」の選択として見るだけではなく、国家の側に「国家安全保障」と「国民の生命」のアポリアと見る。さらに市川は「軍隊に内在するアポリア」に迫る。徴兵制に限らず、軍隊では命令・服従関係が基本を成すからだ。ここでは抗命権・抗命義務が浮上し、「批判的服従」が登記される。

国際人権法の時代には、国際自由権規約の選択議定書の個人通報制度がつくられ、兵役拒否者が、国家を超えて、自由権規約委員会に提訴できる。自由権規約委員会では、韓国市民による兵役拒否も審理されている。2008年に開催した9条世界会議の時にも韓国から兵役拒否者をお招きしたが、当時はまだ韓国は選択議定書に加入していなかった。いまは、日本と違って、韓国市民は国際人権を直接活用できる。

他方で、戦争の民営化が始まり、様相が変わってきた。論文末尾の次の一文は、なるほどと、あらためて兵役拒否について考えさせる。

「兵役拒否権を保障する制度が整備されたことによって、多くの人々にとってはアポリアが緩和・解消されてきた。そのことは、とりもなおさず兵役拒否が体制内化されることであり、アポリアとして問題提起の契機となる機会が失われることでもある。さらに、国家は、軍の志願兵化、民営化によって国民と間で生じうるアポリアを回避することができる。現在では、軍隊内業務の民営化が急速に進められており、そこでは、国家はもはや国民に命令/強制する必要はない。委託契約であるので、業務は同意の下に行われる。業務の請負契約という形によって国家と切り離されることで、個人のかかえる現実のジレンマは自己責任とされ、ジレンマとしては認識されない。アポリアが生じないようにすることで、国家は、異議申し立ての契機を取り去ることに成功したといえよう。」

2016年に国連平和への権利宣言が採択された。宣言は兵役拒否には言及していない。だが、準備段階では私たちは宣言草案に兵役拒否、市民的不服従、ピースゾーンをつくる権利を書き込んだ。最終的に削除されたのは残念だった。

平和主義、市民的不服従、無防備地域宣言、ピースゾーンをつくる権利をつなげて、21世紀の平和主義を練り直したいものだ。

ヘイト・クライム禁止法(188)カンボジア

カンボジアがCERDに提出した報告書(CERD/C/KHM/14-17. 15 November 2018

ヘイト・スピーチに直接の言及はない。憲法が先住民族の権利を保障しているとの一般的な報告が中心だが、司法改革の中で先住民の権利保障を図ろうとしていることが報告されている。憲法第31条と条約第1条に従って、刑法第265条から270条において人種差別を禁止している。人種差別とは、人が民族集団や人種の構成員である、又は構成員でないことに基づいて、その人に対して、商品やサービスの提供又は雇用を拒否すること、雇用を終了すること、事務所から移動させること、公務員がその人の諸権利を否定することと定義され、これは犯罪とされている。

条約第5条に列挙された権利は憲法第31~50条に述べられているように差別なく法によって保障される。

CERDがカンボジアに出した勧告(CERD/C/KHM/CO/14-17. 30 January 2020)条約第1条に従って直接差別及び間接差別を定義し禁止する包括的法を採択し、人種差別と闘う行動計画を作成すること。ヘイト・スピーチを予防し、ヘイト・クライム/スピーチを禁止する法律を条約第4条に合致させること。次回報告書において、ヘイト・クライム/スピーチに関する法律の採択、履行及び影響について詳細な情報を報告すること。