Sunday, September 19, 2021

魂の帰郷、道の精神史

立野正裕『紀行 忘却を恐れよ』(彩流社、2021年)

https://sairyusha.co.jp/products/978-4-7791-2767-0

<コロナ禍により移動できなくなった旅人は故郷へ、日本国内へ、「思索」の旅をする。

第1部では故郷・遠野を軸に「語り」の世界を追究し、第2部では日本全国を舞台とした文学作品、映画作品を辿ることで思考をめぐらした。>

立野の「紀行」シリーズ10冊目である。30年余りに及ぶ旅の数々、その旅先での思索の数々を、この10年余の間に続々と著書として世に送り出してきた。

矢継ぎ早に「紀行」を送り出してきた立野は休む間もないのではないかと見えるが、旅先でいかに多忙であり、いかに北へ南へ移動し、いかに思索を巡らせようとも、その旅先こそが心の休まる時間でもあるのだろう。

第1部は、故郷・遠野の旅である。

第1章・花冷えの道 吉里吉里四十八坂

第2章・沖縄と遠野 三つの手紙

第3章・遠野物語の土俗的想像力

第4章・河童と羅漢 旱魃の記憶

第5章・語り部礼讃 遠野物語と千夜一夜物語

第6章・語り部の墓 佐々木喜善

第7章・忘却を恐れよ 大津波の跡

遠野における少年時代の記憶、文学研究者となってからの短い帰郷、そして3.11以後の様相を変えた「故郷」への帰還の折々に、柳田国男『遠野物語』を手掛かりに、あるいは東北の文学者たちの仕事、世界の文学の名作を手掛かりに、生きること、語ること、笑うこと、伝えることを、問い続ける。

表紙の写真「遠野荒川高原に立つマダの木」は著者撮影――「自分が何処を旅し、何処を漂泊しようと、自分のうちに一本のマダの木が根を張っている」。

第2部は、日本各地への旅であり、北海道、津軽に始まり、奄美まで南下するが、いったん秋田に戻り、最後は宮本武蔵の「我事に於て後悔せず」の読解で終わる。

第1章・北海道への旅 朱鞠内湖

第2章・津軽への旅 龍飛崎

第3章・若狭への旅 水上勉・古河力作・徳富蘆花

第4章・土佐への旅 物部川渓谷

第5章・奄美大島への旅 田中一村

第6章・秋田への旅 戸嶋靖昌

第7章・精神の旅 宮本武蔵と独行道

朱鞠内湖では殿平善彦らの空知民衆史講座による朝鮮人遺骨発掘に学びながら、立野は「自分の心を掘る」――歴史意識や人権意識の根源を探る。物部川渓谷では『きけわだつみのこえ』の木村久夫の遺書を手掛かりに、カーニコバル島のスパイ事件に思いをめぐらせ、「処刑までの日々の揺れ動く心のありようを、絶望と怒り、諦念と執着、感動と感謝、敬虔と慎み、その一つ一つに向き合っ」た木村の「運命」――絶望と将来の世代へのかすかな希望に目を向ける。

旅する文学者が辿り着いた境地

https://maeda-akira.blogspot.com/2020/01/blog-post_11.html

遡行する旅、氾濫する旅

https://maeda-akira.blogspot.com/2017/03/blog-post_5.html

文学者が旅するということ

https://maeda-akira.blogspot.com/2015/06/blog-post_14.html

Saturday, September 18, 2021

スガ疫病神首相語録60 ZOOMは踊る

ジミン総裁選がいよいよ始まった。917日、告示。29日、投開票。

マスコミ・ジャックと呼ばれるように、総裁選報道に名を借りたジミン大宣伝が全国にいきわたっているが、国際社会はほとんど関心を持っていないと言う。

 

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ジョー――もしもし、ボリス、お前の予想は全くアテにならないな。「日本ジミンの総裁選は、アメリカで言えば民主党の大統領候補選びに匹敵するから、政治家の理念と構想が語られるはずだ。しっかり見ておこう」、だなんて、まったく違うじゃないか。時間の無駄だった。

ボリス――いや~すまん、すまん。うちの保守党でも党首選びの時は、候補者は政治家としての見識を問われるから、世界観、文明観の基本に立ち返って演説するし、党員だけでなく国民全体に語りかけるんだが。日本はどうも違うようだ。アベさんに忖度とか言って、前々首相の犯罪を隠蔽することが最大の課題になるなんて、不思議なものだ。

エマニュエル――派閥がどうとか、女系天皇がどうとか、そんなこと言われても我々には何のことだか。日本には日本のやり方があるのだろうけど、地球環境が丸ごと危機に陥っている時に、地球的視野の見識のないお子様が出て来るのは困りものだね。私は独立系の大統領候補だったから、全党派、全国民に直接語りかけると同時に、全欧州に、そして全世界に向けて演説したものだ。そうしないとフランスではやっていけない時代だ。

アンゲラ――キリスト教民主同盟なら、党首になるどころか、議員資格が疑われるわよ。脱原発と言っていたのに、突如、封印ですって。政治家としての信念に基づいてのことならまだしも、派閥のボスに気兼ねして意見を変えたなんて、信じられない。クズね。

ウラジミール――だから言っただろう。日本の政治家には見識もなければ、責任意識もない。我が家の飼い猫並みの知性もない。公文書を改ざんするか、文字が読めず漫画を読むか、パンケーキを食べるかしかできない連中だ。ウオッカをガブッと煽る力量もない。

アンゲラ――あなたはただのアルコール依存症でしょう(笑)。

ウラジミール――あんたは相変わらず、きついな。それにしても、ロシアの野党がみな日本の政治家だったら最高に楽なんだがな。ナワリヌイみたいなやつは日本に強制送還して、代わりに日本の政治家を拉致してこようかな。

ボリス――やっぱり、ウラジミールはナワリヌイを不当弾圧してたのか。

ウラジミール――冗談だよ。怒るな。

ジョー――うちのドナルドも引き取ってくれないか()

ウラジミール――それだけは勘弁してくれ。ドナルドはヤンゴンかカブールに送ってくれ。カブールで地雷を踏んだことにすれば大丈夫だ。

エマニュエル――おいおい、本音を言っちゃだめだ。壁に耳あり、障子に目ありというからな。

アンゲラ――日本のことわざを勉強してるのね。今はZOOMに録音ありよ。

エマニュエル――でも、野党のトレードはいい案かもしれないぞ。うちの黄色いベスト運動には手を焼いてるんだ。奴らを日本に送り込んで、日本のリッケンミンシュをパリに招待しよう。そうすればわが政権は安泰だ。昼寝してても大丈夫。

ジョー――でも日本にはコミュニストがいるぞ。パリについて行ったらどうするんだ。

エマニュエル――「敵の出方論」を封印したそうだから、黄色いベスト運動のようなことにはならないさ。

ボリス――ロックバンドのドラマーだったという女性候補がいたな。日本も案外、破天荒かもしれない。ジョン・ボーナムやニック・メイスンの女性版が首相候補というのはなかなかイケテるぞ。

アンゲラ――女性候補が2人というのは初めてのようよ。ここは評価できるわ。

ウラジミール――女が政治に口を出したらおしまいだ()

ジョー――まだそんなギャグを言っているのか。いくらロシアでも国民の支持を失うぞ。

ウラジミール――お前のところのカマラを見てみろ。人気は瞬間風速で、あとは転落あるのみじゃないか。

アンゲラ――ジョーが倒れたら初の女性大統領誕生って、世界中が期待してたんだけど(笑)。

ジョー――いい加減にしてくれ!! 私は元気だ!!

ボリス――怒鳴るなよ。タローのようにキレていては政治家は務まらないぞ。

エマニュエル――キレないやつほどすぐキレる(笑)。

ジョー――私がタロー並みだというのか!! 宣戦布告だな、これは。

エマニュエル――いいじゃないか、日本の首相が決まったらワシントンに呼びつけて命令するのがあんたのお楽しみだろ。

ジョー――知っていたか。スタッフも「子どもの使いに命令遊び」と呼んでいて、ホワイトハウスの伝統なんだ。待ちきれないから先にスガを呼んだくらいだ。今度、見学にこないか。パリに呼ぶときの参考になる。

エマニュエル――遠慮しとくよ。TOKYOからPARISはオリンピックだけにしておきたいからね。

Wednesday, September 15, 2021

非国民がやってきた! 002

三浦綾子『氷点(上下)』(角川文庫)

7月に田中綾『非国民文学論』(青弓社)を読んだ。ハンセン病療養者や徴兵忌避者を取り上げて、「抵抗の文学」や「反戦の文学」と区別される「非国民文学」という枠組みを設定する著作だ。

非国民がやってきた! 001

https://maeda-akira.blogspot.com/2021/07/blog-post_11.html

私は「抵抗の文学」や「反戦の文学」と「非国民文学」を区別せず、重なるものとして理解してきたが、田中綾の著書を読んで、「非国民文学」にはもっとさまざまな広がりがあるのだろうと思った。そもそもかつての日本では女性はすべて「非国民」扱いだったと言って構わないだろう。私が取り上げた女性非国民は、管野すが、金子文子、伊藤千代子、そして治安維持法と闘った女たちだが、他にも多くの非国民女性たちの歴史がある。

田中綾は三浦綾子記念文学館館長だという。私は三浦綾子をきちんと読んでいない。なんと、『氷点』だけだ。『銃口』を青年劇場で見た時にきちんと読んでおくべきだった。『銃口』はまさに非国民の闘いだが、それ以前に三浦綾子は小林多喜二の母をモデルにしたと言う『母』を書いている。にもかかわらず三浦綾子による「非国民文学」を私は読んでいない。遅まきながら少しは読まなくてはと思い、まずは、確かに読んだのに、いつ読んだかさえ定かでない『氷点』を読んだ。

三浦綾子(19221999)のデヴュー作であり、大ベストセラー、代表作である『氷点』は196412月から朝日新聞に連載され、その後、単行本になったという。映画化され、何度もテレビドラマになった。映画は見ていないが、テレビの一部を確かに見た記憶がある。小説を読んだのは高校時代か大学時代だと思うが、定かでない。大雑把なあらすじは、その主題が明確なだけに、覚えているが、細部は全く覚えていない。唯一覚えているのは、最後のどんでん返しに不満を持ったことだけだ。

『氷点』の主題は人間存在の根源に関わる原罪である。三浦綾子自身が、幼い時に妹を亡くしており、肺結核の療養中に洗礼を受けてクリスチャンとなり、愛と信仰を生きた作家である。その後の30数年に及ぶ作家活動で送り出した数々の名作においても、問い続けた主題である。生涯をかけたテーマと言って良いだろう。

「大衆文学」と「純文学」が截然と分けられていた時代に、「大衆文学」の代表作ながら、日本の「純文学」がなしえなかった問いに挑み続けた稀有の作家である。江藤淳が「この作品は文壇への挑戦である」と言ったという。その後の日本文学史において、三浦綾子の名前が登場しない文学史がいくらでもある。まして文壇史には一切登場しない。だが、どちらが文学の名にふさわしいか言うまでもない。

と、ここまで書いて思い出した。岡和田晃()『北の想像力――《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』(寿郎社、2014年)にも三浦綾子は登場しない。「《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅」と銘打った800頁の大著である。

 「安部公房・荒巻義雄の古典的作品から清水博子・円城塔の実験的作品、アイヌ民族の口承文学、北海道が描かれた海外作品、北の風土にかかわる映画・アニメ・ソフトウエア・音楽にいたるまで――。ジャンルを超えた批評家たちの倦まざる批評実践によって日本近代文学の限界を炙り出し、〈辺境文学〉としての北海道文学と北海道SFを〈世界文学〉〈スペキュレィティヴ・フィクション〉として読み直すことで、文学とSFの新たな可能性を〈北の大地〉から見出した、空前絶後の評論大全、北海道の出版社から刊行。」

 この宣伝文句にふさわしい大著であり、私も感銘を受けた。北海道出身なのに、北海道文学に無知であり、荒巻義雄のファンであるが、他の北海道SFを知らない私にとって、『北の想像力』は素晴らしいナビゲーターだ。しかし、『北の想像力』に三浦綾子は出てこなかったと思う。

確認したところ、やはり出てこない。「《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅」に北海道文学の最高峰・三浦綾子の名前が登場しないのは信じがたいことだ。編者である岡和田に何らかのポリシーがあって、三浦綾子には絶対言及しないと決めたのだろうか。よくわからない。

『氷点』をかつて読んだ時に気にも留めなかった、忘れていたことで2つ。

1つ、主人公夏枝の友人の辰子のセリフに、戦争中に東京で付き合った男のことが出て来る。

「相手はマルキストでね。節を曲げずに獄死したのよ。万葉集なんか読んでね。死なすのが惜しい人だった。」

非国民という観点からは気になるセリフだ。これ以上のことは分からないが、小林多喜二をはじめ、治安維持法と闘い、倒れた人々を想起する。

もう1つ、主人公啓造が娘陽子を連れて、アイヌの墓地に連れて行くシーンだ。

「ここがアイヌの墓地だよ。旭川に住んでいる以上、一度は陽子にも見せたかったのだがね」。

「明治三十八年には一万坪だったアイヌ墓地が、今は九百五十坪に減らされたということだけでも、アイヌの人たちに気の毒なことだと啓造は思った。」

この文章を三浦綾子は1964年に書いた。その後、半世紀を超える歳月、この大ベストセラーのこの文章を日本文学は如何に読んできただろうか。

アイヌ遺骨返還が裁判で戦われている現在、つまり日本の学問と行政がアイヌの墓地を暴いて盗んだ遺骨をいまだに返さない現在、私たちはこの一節をどう読むのか。

ヘイト・スピーチ研究文献(187)日仏比較

野口有祐美「日仏のヘイトスピーチに対する法規制に関する一考察」『法学研究』94巻1号(2021年)[慶応義塾大学]

はじめに

一 日本のヘイトスピーチ規制法

1 歴史的・社会的背景

2 法成立当時の政治的要因

3 法的側面

二 フランスのヘイトスピーチ規制法

1 プレヴァン法

2 ゲソ法

終わりに

本論文は、日仏「両国の国会審議資料及びヘイトスピーチに関する専門家の論文・著作を基礎として、両国の差異の背景を、主にヘイトスピーチ規制法の立法過程から検証することを試みる」として、両国の規制法の差異の理由を探ることを課題とする。

日本については、ヘイト・スピーチ解消法の制定過程をフォローし、それ以前には規制法が存在しなかった理由、国際人権法の要請の強まり、ヘイト現象の流行から解消法が制定された理由を解明する。規制しない規制法としての解消法が「現時点での法的論争の最善の帰結」という。手堅い分析であるが、すでに多くの論者が指摘してきたことと同じである。

フランスについても、プレヴァン法とゲソ法の制定過程として国会への法案提出、そして国会審議における議論を紹介している。フランスではなぜ、どのようにして両方が成立したのかわかりやすくまとめている。

その上で、日仏の「比較」を行うとしているが、規制するフランスと規制しない日本の差異を、規制しないのが「最善の帰結」という立場で見ているため、差異を確認して終わりというのが実情である。「異なる背景・歴史」「アプローチの仕方も異なる」として、第一に問題の政治的な場での発言のプロセスの違い、第二に法成立当時の政治的要因の違い、第三に表現の自由の捉え方の違いである。

「このように、差別的言論の規制に対して歴史的・社会的・政治的・法律的な合意が戦前からある程度あったフランスに対し、差別について語られること自体が少なく、規制をしないことへの暗黙の了解があった日本で、フランスのように厳格な対処がされてこなかったのは、当然の帰結であると言える。」という著者は、ヘイト・スピーチについては法規制をしないことを是としつつ、差別の撲滅のためにどのように対処するかについての議論を続けることが必要と言う。

論旨は明快であり、読みやすい論文である。研究論文としてはいささか疑問がないではない。特に先行研究のフォローがほとんど行われていない。被害についても、法規制の可否についても、比較法情報についても、解消法の制定過程についても、数多くの先行研究があるが、ごくごく一部を利用しているに過ぎない。

フランス法についてはすでに光信一宏の詳細な研究があり、それを引用しているが、先行研究に何を付け加えることができているのか、その点で心もとない。フランス法については成嶋隆、曽我部真裕の研究も重要であるが、引用されていない。フランス法の制定過程の論述は一次資料を調査したとは見えないし、フランスにおける研究論文についても調査を行っていない。たまたま入手したごく一部の文献に依拠している。研究論文の検討も判例分析もなされず、フランス法について検討する場合に必須の欧州人権裁判所への視線も見られない。

Sunday, September 12, 2021

スガ疫病神首相語録59 さなえちゃんを消したの

ジミン総裁選がいよいよ始まる。史上初の女性総裁・宰相をめざすサナエは3本柱の政策を掲げて総裁選に挑む。

 

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――サナエ候補からの所信表明でした。それではただいまから質疑応答の時間といたします。まず幹事社のアサッテ新聞の鶴さん。

 

――サナエ前総務大臣、ありがとうございます。アサッテ新聞の鶴から、政策3本柱について伺います。1本目がアベさんの言いなり、2本目がアホノミクスならぬサナエノミクス(さなえのみ、くすっと笑う)、3本目がモリトモ隠しでしたね。

 

サナエ――それは当初の3本柱です。その後、4本目に靖国神社参拝、5本目にアフガニスタン情勢の変化に伴う日米軍事同盟の見直しと先島諸島の防衛強化、6本目に政権を誹謗中傷するTV局の電波停止法をつくります。7本目に新型コロナ対策があります。特に新型コロナ対策では、わたくし、画期的な新政策を用意しております。「新型コロナ」という名称のため、国民の皆さんが不安を抱えていることから、名称変更いたしまして、「旧型コロナ」とします。これにより国民の皆さんの不安を一気に払しょくします。「なんだ普通のインフルエンザや風邪と変わらない」と思っていただければ、それだけで問題の半分が解消したようなものです。あとはワクチンと治療薬の開発が進んでいますから、前政権のように意味のない緊急事態宣言を発する必要もなくなります。

 

――週刊ブンブンの亀です。かつてマスコミでサナエ前総務大臣の経歴詐称問題が取りざたされたことがありますが、いかがでしょうか。トリゴーエさんが指摘していましたよね。

 

サナエ――失礼な。嫌がらせのハラスメント質問はやめてください。あなた、フミオの手先じゃないんですか。学歴詐称のユリコと一緒にしないでください。ジミンの政治家はマスコミから妬み、嫉みで、やれ学歴詐称だの経歴詐称だのと疑われるのはいつものことです。経歴に多少手を加えただけ、お化粧しただけじゃないですか。みんなやってることよ。だいたい、この国にはお化粧の自由もないんですか。アフガニスタンじゃないんですからね。

 

――続きましてアカフジテレビの猫です。ワクチンタロー大臣が脱原発や女系天皇という持論を封印して話題となっていることについて一言お願いします。

 

サナエ――タローさんにはタローさんのやり方があるんじゃないでしょうか。私は封印することも、隠すこともございません。原発はエネルギー政策としても防衛政策としても必須不可欠です。SDGsの観点からも原発再稼働を進めるのが良識です。いざという時の防衛のためにプルトニウムを備蓄しておくことも課題です。また、我が国は肇国以来、皇統連綿として男系天皇を戴いてまいりました。そのことを誇らしく思います。

 

――サンキュー新聞の猿です。先日の記者会見でサナエ前総務大臣は敵基地攻撃のための電磁波兵器を開発するとのことでした。

 

サナエ――よくぞ聞いてくれました。敵に攻撃されてからでは防衛はできません。国の安全を守るためには、憲法に従って専守防衛ですが、専守防衛のためには敵からの攻撃に対処しなくてはなりません。そのためには敵基地から攻撃が飛び立つ前に叩く必要がります。敵基地を無能化し、徹底破壊する。これぞ憲法9条に従った専守防衛の王道です。電磁波兵器を装備して、いざという時は確実に敵基地を叩く。私はこの国を守るためにやるべきことをやる決意でございます。

 

――電磁波兵器と仰るわけですが、本当に可能でしょうか。攻撃できるほどの電磁波を発すると、真っ先に日本に被害が起きるという説もありますが。

 

サナエ――何を言ってるんですか、「ドラゴンボール」のカメハメ波を知らないんですか。「宇宙戦艦ヤマト」の波動砲を知らないんですか。愛国者は長年の努力でいろんな電磁波兵器を開発してきたんです。

 

――サクランちゃんねるの馬です。サナエ前総務大臣は地震爆弾の開発にも余念がないと伺いましたが。

 

サナエ――これは極秘プロジェクトですから、詳しいことは言えませんが、軍事専門の研究所報告書によりますと、例えば東京で1000万人の住人が、ある日、ある時間に一斉に飛び上がって、1メートル上から着地すると膨大なエネルギーが発生します。これが地殻を伝わっていって大陸の首都を崩壊させます。

 

――素晴らしい。でも、その瞬間、東京は崩壊していませんか。

 

サナエ――国を守るためには多少の犠牲はつきものです。資源の少ないわが国で、防衛予算も限られているんです。もちろん、私が首相になれば防衛予算を増やしますが、それでも足りません。もっとも効率的な新型兵器を開発しなくてはなりません。憲法改正をして晴れて全方位攻撃態勢をくめるようになるまでの間、工夫が必要です。ですから、防衛省では極秘裏にナマズを養殖しています。秋篠宮のご指導のもと地震爆弾5Gを開発します。ことあるごとに我が国を誹謗する周辺諸国にはいつか目にもの見せてやらなくてはなりません。

 

――以上をもちまして質疑応答の時間を終了します。ありがとうございました。

 

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古井戸の「さなえちゃん」のメロディで

 

大学ノートの裏表紙に

さなえちゃんを描いたの

一日中かかって

いっしょうけんめい描いたの

でも鉛筆で描いたから

いつのまにか消えたの

総裁候補リストの

さなえちゃんが消えたの

もう会えないの もう会えないの

二度と会えないの

 

大学ノートの3ページに

タロー君を描いたの

一日中かかって

いっしょうけんめい描いたの

でもどんどんぶれるから

だんだんだんだん消えたの

大学ノートの3ページの

タロー君も消えたの

もう会えないの もう会えないの

二度と会えないの

 

大学ノートの隅っこに

イシバさんを描いたの

ほんとは嫌だけど

あとが恐いから描いたの

大学ノートの隅っこの

イシバさんも消えたの

もう会えないの もう会えないの

二度と会えないの

 

大学ノートのおもて表紙に

ボクを描いたの

一日中かかって

いっしょうけんめい描いたの

あんまり素敵だから

消すのはもったいないの

大学ノートのおもて表紙に

ボクは消えないの

ぜったい消えないの

ぜったい消えないの

ぜったい消えないの

 

と、フミオが毎晩、お風呂で歌っていると専らの噂

 

 

古井戸 さなえちゃん 1972

https://www.youtube.com/watch?v=NyT4ixnhQyw

Friday, September 10, 2021

沖縄に対する植民地主義を終わらせるために

高橋哲哉『日米安保と沖縄基地論争――〈犠牲のシステム〉を問う』(朝日新聞出版)

https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=23033

<依然として7割以上の米軍基地が集中する沖縄。国民の8割が日米安保に賛成するなか、人口1%に「犠牲」を押し付けるシステムは正当なのか。基地の「本土引き取り」を提唱する著者が、様々な論争からこの国の"差別政策"の所在を示す。>

「犠牲のシステム論」を発展させ応用した『沖縄の米軍基地――「県外移設」を考える』で基地引き取り論を提唱した高橋の最新刊である。

「県外移設」「基地を引き取れ」と呼びかける沖縄の声に応答し、日米安保体制を選択し、日本を守るために米軍基地を容認し、これを沖縄に押しつけてきた「本土」の一員の「責任」として「基地引き取り論」を展開した前著は、「琉球新報」「沖縄タイムス」をはじめとする沖縄メディアで論争を呼び起こした。

「植民地主義者」であり続けることを是認しないために、思想的かつ実践的に提起された議論である。

高橋が哲学研究者であるため、基地引き取り論は思想的、哲学的にのみ提示されていると決めつけ、運動論としては異なるのだと受け止める向きもあるようだが、高橋の基地引き取り論を思想的、哲学的と限定する理由はない。

むしろ、日本という国の政治主体として、主権者として、その一員として、安保体制を前提とせざるを得ない現状では、まず基地引き取りを、そして安保の解消をと求める立場は、実践的でもある。

本書で高橋は、基地引き取り論への批判に応答する。

沖縄の映像批評家・中里効、沖縄近現代文学・ポストコロニアル批評の新城郁夫、思想史家・鹿野政直、ドールーズ=ガタリをはじめとする現代思想研究者の廣瀬純と佐藤嘉幸、そして社会思想史の大畑凛――いずれも私たちが敬愛してきた研究者であり、豊かな研究業績、鋭い分析、幅広い視野で私たちに思想と理論の輝きを教えてくれた論客である。高橋の基地引き取り論がそれだけ論争誘発的な意欲作だったためである。

ただ、これらの優れた思想家と高橋の間には随分と大きなすれ違いがある。なぜ、これほどの論客達が高橋の著述をこれほど誤読してしまうのか、いささか不思議な思いをすることも少なくない。

「戦後責任論」「靖国論」以来、長い間、私は高橋の著作に多くを学んできた者の一人であり、高橋に説得されてきた者の一人である。基地引き取り論についても、基本的に「高橋派」ということになる。

私自身、植民地主義批判、レイシズム批判を研究の基軸に据えてきたつもりである。私の問いは「私たちはなぜ植民地主義者になったのか」である。

「私はなぜ植民地主義者になったのか」――沖縄=琉球について言えば、「500年の植民地主義」「150年の植民地主義」「70年の植民地主義」が積み重なって、沖縄=琉球差別が歴史的に続いてきており、基地押しつけはその一例である。

「植民地主義者であり続けたくない」と考えるのなら、沖縄=琉球差別をいかにやめることができるかを考えなければならない。内心における偏見や差別に留意するだけでは、それは果たせない。現に眼前にある制度的法的歴史的な「構造的差別」を解体する思想を紡ぎ出すことなしに「植民地主義批判」をすることはできない。

それゆえ、私も基地引き取り論者であるが、それを前面に打ち出しては来なかった。友人達と数年間取り組んだ沖縄=琉球シンポジウムで高橋に講演をしてもらったり、新横浜のスペースオルタで高橋にインタヴューする中で基地引き取り論を受け止めてきた。

高橋哲哉・前田朗『思想はいまなにを語るべきか 福島・沖縄・憲法』(三一書房)

https://31shobo.com/2018/02/18006/

私自身は、琉球独立論により関心を持って受け止めてきた。まず独立論、それと並行して基地引き取り論ということになる。それができない段階においても沖縄ヘイトに反対し、差別を批判し続けることに変わりはない。

いずれにせよ、高橋の冷静で、ていねいな応答によって、基地引き取り論をめぐる論争は新しい段階を迎えることになる。そして、重要なのは、沖縄からという以上に、「本土」の側から、きちんと応答することである。

Thursday, September 09, 2021

スガ疫病神首相語録58 退任記者会見Show Must Go On

9月9日、スガは新型コロナの緊急事態宣言延長を決めて、記者会見を開いた。会見では、総裁選不出馬の理由、一年間の総理としての仕事を振り返る発言も。

 

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え~、この度、党総裁の任期切れに伴いまして、もろもろの役職も併せて、無事、退任の暁となりました。まとめて退任のご挨拶といたします。

今日は原稿を用意しておりませんので、棒読みにはなりません。読み間違いや読み飛ばしもありません。私、一世一代の晴れ舞台の意気込みです。

えっ、退任あいさつが晴れ舞台かって、そうなんです。私、一年前は何もしないうちに首相になりましたからね。気がついたら総裁候補になって、目が覚めたら首相になっていたくらいです。

 思い起こせば、一年前の夏、投げ出し常習の前任者がまさかの政権投げ出しに走りまして、不肖、私が党総裁に選出されたのでありました。何の苦労もせずに首相だなんて夢のようでしたが、悪夢の始まりでしたね。

 就任以来、新型コロナ対策に追われ、モリ・カケの隠蔽工作に追われ、大変でした。なんで私が尻拭いないのかと思いつつも、政権運営を安定させるためには、とにかく嘘、ごまかし、恫喝に走るしかありません。まあ、嘘も恫喝も十八番ですが。

 一年間の任期中の実績をどのように評価するか。自分で成績をつけるというような僭越なことは致しかねますが、歴史の評価に耐えうる仕事に精励したと言って良いのではないでしょうか。

 何よりも、明かりが見えてきました。私の不出馬宣言によって、世の中一気に、確かな明かりが見えてきたのではないでしょうか。凄いことです。私の人徳のなせる業です。

一年以上にわたって、暗いトンネルの中を一歩一歩手探りで歩いてきました。特に観光業と飲食業のみなさんの心痛は、わがことのように感じております。

 何とか窮状を打開しようと、Go To トラベルという妙策を発案しまして、周囲の反対を惜し切って実施しました。見事、感染者急増という画期的な成果をあげることができました。一番の成果は「窮状」という言葉を普及させたことです。政治の世界から「9条」という嫌な言葉が消えてなくなったのも、私の実績です。

アフガニスタンにも自衛隊機を飛ばしました。1人しか救出しなかったって、そんなことはどうでもいいんです。飛ばすことが大事なんですから。

 新型コロナ対策では後手後手との厳しいご批判をいただきましたけれども、ワクチン普及によりまして、8000人の命が救われたという厚生労働省の報告も出ています。私が救ったのですから、国民栄誉賞ものですね。人間国宝でもいいくらいです。退任前に推薦手続きをしておこうかな。

1万7000人が死んだと言う方もいますが、それは前任者が新型コロナ対策に着手するのが遅れたためではないでしょうか。野党が結束して足を引っ張ったことも死者の増加を加速させたのではないでしょうか。

 ワクチン接種につきましては、なんとしてでもこれを実現したいという熱意と意気込みで、ワシントン訪問の折にファイザー社のCEOにお電話をしまして、ワクチンを確保した次第です。私の英断によって多くの国民の命を救うことができたのですから、私は救国の英雄として歴史に刻まれるに違いありません。

電話なら東京からかければよいなどと、間の抜けたことを言う輩もおりますが、たとえ無意味に思えるようであっても、わざわざワシントンへ出かけて電話をするという誠意を見せることが、何よりも大切なことではないでしょうか。

 就任当初から、次々と話題を提供することができました。国民の皆さんを驚かせる話題づくりの才能では、M1グランプリから出演依頼が来たほどです。

学術会議任命拒否問題では、誰を拒否したのかわからずに拒否した次第ですが、見事に的中していたのは私の人徳のなせる業です。携帯料金値下げ、デジタル庁設置、そして皆さんにお楽しみいただいた東北新社問題も懐かしい青春の思い出です。

 そして何と言っても東京オリンピック・パラリンピック2020―2021です。これで私はレジェンドとなりました。IOCのバッハ会長と私は、傲慢、空気が読めない、反省しない、反論を許さないという完璧なコンビぶりを発揮して、M‐1グランプリ制覇を果たすことができたのではないでしょうか。

 総裁選でだれを支持するかですか。いや、まだ始まっておりませんから、立候補者が揃ってから考えたいと思います。

 出馬には物凄いエネルギーが必要で新型コロナ対策に専念したいから不出馬なのに、ワクチン担当大臣が出馬するのはおかしい、ですか。いろいろご意見はあるかもしれませんが、政治の世界はなんとかも方便、舌の根もなんとやら、です。

 私だって、ニカイヨウカイナンカヨウカイから「恩知らず」と罵倒されるまでは、出馬しよう、何とかなると思ってましたからね。

 ですから、何とかなります。誰が総裁になっても、誰が総理になっても大丈夫です。私だってできたんですから。

それに政治は変わりません。ジミンは変わりません。誰が総裁になっても、誰が総理になっても、茶番は変わりませんから。Show Must Go Onですよ。

 

 

Queen - The Show Must Go On

https://www.youtube.com/watch?v=t99KH0TR-J4

 

 

Empty spaces.

What are we living for?

Abandoned places.

I guess we know the score,

On and on.

Does anybody know what we are looking for?

 

Another hero,

Another mindless crime

Behind the curtain

In the pantomime.

 

Hold the line.

Does anybody want to take it anymore?

Show must go on.

Show must go on.

 

Inside my heart is breaking.

My make-up may be flaking.

But my smile still stays on.

 

Whatever happens,

Ill leave it all to chance.

Another heartache,

Another failed romance.

On and on.

Does anybody know what we are living for?

 

I guess Im learning.
I must be warmer now.

Ill soon be turning
Round the corner now.

Outside the dawn is breaking,
But inside in the dark I
m aching to be free.

Show must go on.
Show must go on.

Inside my heart is breaking.
My make-up may be flaking.
But my smile still stays on.

My soul is painted like the wings of butterflies.

Fairytales of yesterday will grow but never die.
I can fly, my friends.

Show must go on.
Show must go on.

Ill face it with a grin.
I
m never giving in

Oh
with the show.

Ill top the bill,
I
ll overkill.

I have to find the will to carry on with the show.
On with the show.
Show must go on.

エルトン・ジョン参加版

Queen Elton John & Tony Iommi - The Show Must Go On

https://www.youtube.com/watch?v=MqesIQa_4xw

モントルーでフレディ生誕70年記念

The Queen Extravaganza - The Show Must Go On

https://www.youtube.com/watch?v=uo6N01-3wYM