Wednesday, November 02, 2016

ヘイト・スピーチ研究文献(74)差別被害者の救済

1)前田朗「差別被害者の救済のために」『救援』568・569・560号(2016年)
ヘイト・スピーチ解消法ができたが、差別被害者の救済という観点では、相談体制の整備(第5条)しかなく、具体的な施策が示されていない。そこで、人種差別撤廃条約6条の被害者救済の規程に関連して、各国の状況がどうなっているかを研究する必要がある。本稿では、人種差別撤廃委員会に提出された報告書をもとに、スウェーデン、ベルギー、ルクセンブルク、ポーランドの状況を紹介した。
2)前田朗「司法制度の埒外から議論の対象へ――人種・民族差別被害者の救済施策を求めて」『社会評論』186号(2016年)

同様に、国際人権法における被害者救済、及び日本における議論状況を確認した上で、スイス、エストニア、デンマーク、フランス、ドイツ、チェコの状況を紹介した。