尊敬する中村哲さんが亡くなった。無念の事件だが、生涯をかけた地での覚悟の事件だったかもしれない。
遠くで、一方的に尊敬しているだけの私は黙っていようと思ったが、マスコミの論調に違和感があるので、一言だけ表明しておく。
「中村哲さんの遺志を継ぐ」などと、スタジオで脳天気にコメントしているアナウンサーや評論家がいるが、冗談じゃない。
それがどんなに大変なことか、本当にわかっているのか? まじめにコメントしているのか?
私は10数年、アフガニスタンにかかわって平和運動に加わってきた。RAWA(アフガニスタン女性革命協会)との連帯活動にも及ばずながら加わってきた。カブールにもジャララバードにもクンドゥズにもマザリシャリフにも行った。
だから、明言できる。中村さんの真似なんてとてもできないし、遺志を継いで頑張るなんて、とても言えない。
何も出来ない己を恥じながら、せめて、できることはないか、探していきたい。