札幌農業と歩む会編著『こんな近くに!札幌農業』(共同文化社)
http://kyodo-bunkasha.net/modules/webphoto/index.php?fct=photo&p=320
<政令指定都市であるにも関わらず、近郊で農業が盛んな札幌市。
その魅力を歴史面、4つのエリアごとに多くの農園を紹介する農業が楽しくなるガイド本。>
*
『迷宮の人 砂澤ビッキ』で初めて知った出版社から、札幌の農業の本が出た。芸術家砂澤ビッキと札幌農業――関係ありそうで、関係ない。北海道という共通点だけだ。
さて、札幌農業と歩む会は、2011年の「さっぽろ食農フォーラム」以来、札幌市内の農家を訪ね、ツアーを組んできた。例えば、コマツナの作付面積と収穫量が、広い北海道で第1位だと言う。レタス、ニラ、シュンギク、チンゲンの作付面積は第2位だ。桃は3位、スイカは4位。このように札幌は農業地帯なのだ。札幌農学校(現・北海道大学)の街だからと言うわけではない。1960年代以来、都市化のため農業人口も畑も激減してきたが、近年、「農的くらし」のルネッサンスが始まっているという。
札幌市内各地の農家の状況が次々と紹介されている。意外なところでは、札幌ワイナリー3軒が紹介されている。
八剣山ワイナリー
http://hakkenzanwine.com/
さっぽろ藤野ワイナリー
http://www.vm-net.ne.jp/elk/fujino/
ばんけい峠のワイナリー
https://sapporo-bankei-winery.jimdofree.com/
札幌農業と歩む会会長は私の高校時代の同級生だ。大いなる田舎町・札幌出身の私にはとても楽しい本である。