右崎正博・清水雅彦・豊崎七絵・村井敏邦・渡辺治編『秘密保護法から「戦争する国」へ』(旬報社)
<目次>
はじめに………豊崎七絵
序 秘密保護法とは………清水雅彦
第1章 秘密保護法制の歴史的展開と現代の秘密保護法………渡辺 治
◆「戦争をできない国」づくりとしての反・秘密保護法運動………永山茂樹
第2章 特定秘密保護法と憲法原理―比較法的視点をふまえて………右崎正博
◆「情報へのアクセス権」と「国の安全」に関するヨーロッパ基準とツワネ原則………建石真公子
第3章 国家秘密の独占と国民の秘密の管理体制の整備・強化による治安国家から軍事国家へ………村井敏邦
◆特定秘密の証明と憲法―適正手続・弁護権と公開原則との狭間で………葛野尋之
第4章 二一世紀刑事法再編と特定秘密保護法………新屋達之
第5章 市民・法律家による運動の展開………岩崎貞明+角田富夫+大江京子+吉田哲也+海渡双葉+黒澤いつき
資料① 秘密保護法の制定に反対する憲法・メディア法研究者の声明
資料② 特定秘密保護法の制定に反対する刑事法研究者の声明
資料③ 特定秘密保護法案の廃案を求める声明(民主主義科学者協会法律部会理事会)
資料④ 特定秘密の保護に関する法律
あとがき………金澤真理
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7月に開催された民主主義科学者協会法律部会主催のシンポジウムの記録である。編者や執筆者は憲法学者、刑事法学者で、みな知り合いだ。国民の反対を無視して制定された悪法が施行された今日、改めて本書を読んで悪法の本質と弊害を学んだ。秘密保護法反対の著作は数種類出ているが、理論面では本書が決定版と言って良いだろう。