川口泰司「ネット社会と部落差別の現実」『コリアNGOセンターNews Letter』51号(2019年)
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著者は山口県人権啓発センター事務局長。「寝た子を起こすな」論は通用せず、「寝た子はネットで差別的に起こされる」状況にあります、という確信犯である差別主義者が「部落地名総鑑」をネット上で公開しているからだ。さらに地名だけでなく「部落人名総鑑」もある。「鳥取ループ」「示現舎」がバラまいた「総鑑」のコピーサイトが存在し、身元調査や土地差別調査に悪用されている。差別投書や、住所や電話番号を晒す等の被害が起きている。
「鳥取ループ」「示現舎」に対する訴訟のために裁判支援サイト(ABDARC)を立ち上げ、イベント・学習会を開催している。ネット差別の解消のため、部落差別解消法やヘイト・スピーチ解消法を経た現在、ネットパトロール、人権保障のネット空間づくりが進められているという。