Ⅳ 戦略の13コミットメント履行のための行動要点と特別勧告
1 ヘイト・スピーチの監視と分析
ここでは3つの行動が語られる。おおよそ次の内容。
行動1:ヘイト・スピーチ、傾向と影響の認識
・関連するスタッフが戦略をよく理解し、国際人権法の下でヘイト・スピーチに適切に対応することを確保する。ラバト行動計画や表現の自由と平等に関するカムデン原則。
・明確な組織的情報枠組みが戦略の履行を支えることを確保する。国レベルでSMART目標を設定する。特別な(specific)測定できる(measurable)達成可能な(achievable)関連性のある(relevant)期限を定めた(time-bound)目標。
・国レベルで戦略を履行するため国内実行組織を設置、又はより小規模な焦点を設定する。監視、保護、公開情報機能、定例会議、履行措置に関する報告が重要である。
・国連フィールド・プレゼンスとインターネット企業、ソーシャル・メディア・プラットフォームの間で鍵となる対談者となる特別な立場を設定する(ヘイト・スピーチに関する国際人権法と基準に関する高度の研修を受けた個人が役割を果たすべきである)。
・情報管理官にヘイト・スピーチに関する国際人権法と基準に関する研修を行う。
・戦略を履行するための文書・教材を配布する。
・国連事務総局と連携して、定期的にヘイト・スピーチの状態を継続的に更新情報とする。
・国連事務総局のヘイト・スピーチ作業部会などに報告を行う。
行動2:監視と情報収集
・オンライン及びオフラインのヘイト・スピーチの監視に関する国レベルの原稿の活動を見直す。
・国レベルのヘイト・スピーチの文脈(歴史的、政治的、社会経済的、集団間の緊張等)の基礎研究など、国レベルの評価と危機分析。
・国レベルのメディア、地方レベルのメディア、オンライン・プラットフォームなどあらゆる情報分野で、ラバト行動計画で示された6つの指標に基づいた明確な方法論の採用。
・文脈依存的な方法でヘイト・スピーチを監視する。独立国内人権機関、市民社会組織、専門家、関係者の貢献。
行動3:分析
・国レベル、地域レベル、地方レベルでの発生パターンを確認するため、ヘイト・スピーチの質的量的分析を行う。
・地域の毎月ごと、四半期ごとのヘイト・スピーチ傾向の継続的な統合分析。
・ヘイト・スピーチの煽動者、標的・被害者、公衆、反対者、影響に関して、ヘイト・スピーチ傾向のジェンダー分析。
・ソーシャル・メディア、・プラットフォームがとった措置に関して、ヘイト・スピーチと闘う効果的な戦略について良い事例の共有。