中田考監修『日亜対訳クルアーン』(作品社、2014年)
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第9章は不信仰者との絶縁、及び宣戦布告を示す。
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「アッラーと彼の使徒から、おまえたちが約定を交わした多神教徒たちへの絶縁である。(9:1)
「ただし、多神教徒のうちおまえたちと約定を交わし、その後おまえたちにわずかでも不利益になることをせず、おまえたちに敵対して誰かを援助したことのない者たちは別である。彼らには彼らの約定を期限まで全うせよ。まことにアッラーは畏れ身を守る者たちを愛し給う。(9:4)
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相手が約定を守り、敵対しなければ、こちらから攻撃することはないことを明示している。イスラムは決して攻撃的ではなく、正当防衛類似の場合に必要な闘いをするだけとの解釈の根拠でもある。
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「だが、彼らが悔いて戻り、礼拝を遵守し、浄財を払うなら、宗教におけるおまえたちの兄弟である。そしてわれらは知る者たちのために諸々の徴を解明する。」(9:11)
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「彼らの主は、彼の御慈悲と御満悦と彼らのための楽園の吉報を告げ給う。そして彼らにはそこでは永続の至福がある。」(9:21)
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「アッラーは、男の偽信者たち、女の偽信者たち、不信仰者たちに火獄の火を用意し給い、彼らはそこに永遠に住まう。それが彼らには十分である。そしてアッラーは彼らを呪い給い、彼らには永遠の懲罰がある。」(9:68)
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どの章も同じだが、信仰の必然性、必要性、不可避性、重要性が説かれ、不信仰、敵対、偽信仰、欺きへの批判が繰り返される。誠実な信仰者にはアッラーはすべてを与えるが、不信仰には懲罰が与えられる。誠実には誠実を、という基本が何度となく繰り返される。ワンパターンの凄みだ。