ダーバン+20:反レイシズムはあたりまえキャンペーンシンポジウム
歴史否定は何を傷つけるか――歴史修正主義とレイシズムがつくりだす社会
◆日時: 2022年8月21日(日)12:30-15:40
◆場所: オンライン(Zoomウェビナー)
◆参加申し込み(申し込み締切 8月20日):
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_tNIiRRcKQkq74I-ZzC0zZw
※参加を申し込んだ方には後日視聴用のZoomリンクをお送りします。
※当日参加できなかった場合も、後日、期間限定で視聴可能です(参加申込者に限る)。
◆主催: ダーバン+20:反レイシズムはあたりまえキャンペーン
◆協力: 市民外交センター、人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)、Peace
Philosophy Centre、ヒューライツ大阪
◆参加費: 無料(カンパ歓迎)
※カンパ振込先:
多摩信用金庫(金融機関コード1360)京王八王子支店(店番号042)
口座番号0417868
ダーバン+20あたりまえキャンペーン 代表前田朗(まえだ あきら)
◆お問合せ:ダーバン+20:反レイシズムはあたりまえキャンペーン durbanRCS@gmail.com
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◆プログラム
1 関東大震災ジェノサイドを否定・歪曲する思考/加藤直樹
コメント カナダにおけるジェノサイド問題を考える/乗松聡子
2 韓国における歴史否定言説とそれへの対応/趙慶喜
3 「反日種族主義」論の日本における影響/古橋綾
「慰安婦はいなかった」「強制連行はなかった」「南京大虐殺はなかった」「関東大震災朝鮮人虐殺はなかった」――
「歴史戦」のスローガンの下、ジェノサイドや非人道的行為の歴史を否定する言説が次々と繰り出され、メディアを席巻しています。被害者を侮辱し、歴史学の成果を無視し、人々の歴史意識を歪める歴史否定言説は、どこから生み出されるのでしょうか。どのように猛威を奮うのでしょうか。これに対してどのような対策が可能なのでしょうか。
歴史修正主義は世界的な現象となっています。西欧では「アウシュヴィツの嘘」「ホロコースト否定」のようにナチス・ドイツの蛮行の歴史を否定する言説がいまなお絶えません。旧ソ連東欧圏の諸国では、スターリン時代の犯罪をめぐって「記憶の内戦」が続いています。ラテンアメリカでは軍事独裁政権時代の重大人権侵害をめぐって「記憶する権利」「記念する権利」が問われています。
日本では「表現の自由」「学問の自由」の名の下、歴史修正主義やヘイト・スピーチが横行しています。マイノリティを抑圧し、他者を侮辱する「表現の自由」「学問の自由」とは何でしょうか。
歴史の事実を否定し、残虐行為を称賛する言説は「被害者」を傷つけます。それでは「被害者」は誰でしょうか。
虚偽の歴史認識を広め、他者の歴史を否定し、憎悪をまき散らすことで傷ついているのは、マイノリティだけではなく、マジョリティ自身ではないでしょうか。レイシズムとヘイト・スピーチが傷つけているのは、民主主義であり、表現の自由であり、社会そのものではないでしょうか。
こうした問題意識から、今回はジェノサイドとその否定を中心に歴史修正主義問題を取り上げます。
第1に、関東大震災ジェノサイド(朝鮮人虐殺)を、世界のジェノサイドとの比較も念頭におきつつ、東アジアにおけるジェノサイドの一局面として位置付けて、その否定が持つ問題を考えます。カナダにおけるジェノサイドをめぐる議論と対比・交差させながら、問題の広さと深さを浮き彫りにします。
第2に、日本による戦争犯罪や植民地支配を美化・正当化する歴史修正主義の「韓国版」としての「反日種族主義」現象を取り上げます。暴力と差別の被害者側に「特殊な歴史修正主義」が登場し、「日韓合同の歴史修正主義」が形成されつつあります。
歴史修正主義とレイシズムは社会をどのように変容し、解体するのか。そのメカニズムを対象化することで、私たちの課題を考えます。