Wednesday, August 24, 2011

グランサコネ通信-110824

1)パウル・クレー・センター



アフリカのギニアビサウ出身の歌手、エネイダ・マータのMindjer Doce Mel (Woman Sweet Honey)を聞きながら、週末は例によってベルンに行ってきました。ギニアのgumbeという古典スタイルと、父親がアンゴラ伝統音楽のミュージシャンだったのでその影響けているそうですギニアビサウはポルトガル植民地だったのでポルトガルができるのでしょう。今はリスボンを中心活躍。平等めて女性います英訳では、


Shout Freedom


Shout


Give Caesar what he deserves


Woman, claim your rights



ベルン郊外の<肥沃な土地>にたつパウル・クレー・センターの入り口前には<不安定な方向指示>があり、レンゾ・ピアノの独創がゆらゆらゆらめいています。隣のクレーのお墓には「この世で私を捕まえることはできない。なぜなら、私はこのとあの往還しているからまれていますが、往還しているのはもちろんクレーの未熟天使たちです。<まだ、天使ではない><忘れっぽい天使><鈴天使><幼稚園天使><泣いている天使><疑天使>・・・


2011年夏のパウル・クレー・センターではクレーとコブラ--子どもの」展かれていましたコブラとはクレーの影響けたデンマークの美術家集団ですアスガー・ヨルンカレル・アペルコンスタンツコルネイルピエール・アリシンスキーなどクレーの作品における「子どもというのは、一つはしばしばどもっぽいと表現されてきた、例えば一筆書作品。次クレーのども時代作品。第3クレーが自分息子フェリックスのためにつくった指人形フェリックスをいたものなどそれぞれ意味いますがクレーの「子どもについてはパウル・クレー・センター発足時から重要視していたのでセンターにはクリアテヴァという美術教室があり、子どもたちにアートのしさをえる空間となっていますパウル・クレー・センターはなる美術館ではなく、美術館、美術スクール、音楽コンサート・ホールそして研究所えた総合アート・センターです。従って、1940-50年代クレー作品「子ども着目、触発されて作品、美術教育めたコブラがげられているわけですクレーの作品とコブラの作品が多数展示されていました。クレーのオリジナルとそれに触発されてつくられたコブラの作品べて比較できるようになっています



拓郎「夏休いながらベルン美術館ってみた所、クーノ・アーミエかれていましたアーミエはとびっきりの天才画家たちのもれていつも2番目にいる印象がありますがまとめてるとやはりおもしおろいジャコメティがいたアーミエとアーミエがいたジャコメティがべてありましたまたアーミエは長生きしたのですが、晩年自画像がなかなかのものです。単純くてユニーク



2)柴崎信三『絵筆のナショナリズム--フジタと大観<戦争>』(幻戯書房、2011年)



藤田嗣治横山大観--洋画日本画日本代表した2人軌跡いかけながら、「美」はなぜどのようにして「政治」まれていったのか、戦時意識昂揚戦争画とはでっあたのかをていねいにいていますパリで「エコール・ド・パリの寵児」と絶賛されたフジタが、なぜ日本に戻り、戦争画にのめりこんでいったのか。戦争責任われて、日本からニューヨークをてフランスにさびしい晩年をどうすごしたのか。他方、岡倉天心アジアは実践、戦争画指導者となり、富士山けた大観。大観はなぜ戦争責任われることもなく、戦後第一人者として君臨できたのか


「藤田継嗣横山大観--戦争んだ日本という表象をめぐる二人画家んだ物語には、異文化をつなぐ東西水脈した近代ねじれ投影されているこれにうことはグローバルのなかの日本のいまをめてうことでもあろう。」これが本文最後。


「二人「巨匠」作品日本社会にもたらした神話作用えるときその共鳴装置としての天皇制した役割見落とすことができないそれは「天皇」められた総力戦体制下戦争、翼賛美術じた政治的きとそれにする責任所在といった、直接的かつ機能的なかかわりだけを意味するものではない。」これはあとがきより


ここ数年、レオナール・フジタ生誕120年とか、大観没後50年とかで、大展覧会かれ、見事戦争画をネグレクトしフジタや大観をますますげるみがいていたので、本書はグッドタイミング。繰みたいです



3)石橋克彦編『原発わらせる』(岩波新書、2011年)



「脱原発以外に道はない そして、それは可能だ!」。オビのこの文句集約される14人論客いのです。石橋克彦(地震テクトニクス)、田中三彦(元パアブコック日立原子炉技術者)、後藤政志(元柏崎刈羽浜岡原発設計技術者)、今中哲二(京都大学原子炉実験所助教)、清水修二(福島大学教授)、山口幸夫(原子力資料情報室)など。7月20日発行。四部構成、「福島第一原発事故」(何きたのかいつまでくのか)、「原発問題--科学技術的側面から」(不完全技術、先えない技術、地震列島)、「社会的側面から」(安全神話、原発依存地域社会)、「原発をどうわらせるか」(エネシフ、自治体自立再生など)。とてもよくわかるいいですといっても、私能力ではまだからないところもいのですが)。小出さんの新書とともに必読書。



4)佐藤文隆『量子力学のイデオロギー』(青土社、2011年[1997年]



『量子力学世界記述できるか出版、増補版がでました。専門書ではなく、一般向けです。三部構成「量子力学のイデオロギー」「物理学のアリーナ」(プリンキピアの物理学、相互作用統一理論宇宙論)「時間空間生成」(宇宙時間生成、時間空間をつくるなど科学のイデオロギーに直接言及しているのが特徴です。人間認識うまでもなくすべて人間身体性限定され、認識発展史規制されていますさらに「観測問題」「観測者観測機問題」があります「学」としての科学はイデオロギーを手放すことはできません。主体客体関係です。自然そのものではありませんからところが、多くの勘違いします。人間抜きの科学、イデオロギーきの科学がありうると錯覚しますそこから科学の暴走が始まります。科学のための科学、社会的責任抜きの科学、恐ろしく視野の狭い珍奇な科学はあっという間に宗教に転落します。そうならないための予防薬。



5)チェコ政府報告書



人種差別撤廃委員会提出されたチェコ共和国報告書審査、傍聴者11人りました。報告書担当はクリックリー委員。


チェコの人口は1050万。チェコ人925万、モラヴィア人380万、スロヴァキア人193万、ポーランド人52万、ドイツ人39万、ウクナイナ人22万など。


2009年7月21日にチェコは国際刑事裁判所規程加入したことと、2009年6月外務省主催したホロコースト時代財産する会議、2010年1月欧州ショアー遺産研究所設立きます


2009年法律第40号によって刑法改正され、人種的動機による犯罪追加がなされました


1961年法律第140号の刑法第196条は、2009年法律によって第352条になりました。「住民及個人する暴力」、人種、民族、国民その集団構成員であることに動機する犯罪となっています。刑法第198条「国民、民族集団、人種及信念中傷」、改正によって刑法第355条「国民、人種、民族その集団中傷」となり、犯罪実行方法、印刷された言葉、フィルムラジオテレヴィ、公にアクセスできるコンピュータ・ネットワークその他同様効果するものえられました。集団侮辱罪です


刑法第259条のジェノサイドの、刑法400条となり、対象階級その他同様集団えられましたこれは国際法上のジェノサイドにはまれていないものです


刑罰上限20年以下刑事施設収容められましたジェノサイド実行公然たる煽動刑罰20年までになりました



国民、国籍又人種する攻撃、人種的憎悪煽動犯罪統計


刑法第260条(個人権利自由抑圧するための活動支援促進):35(2005年)、29(2006)、47(2007)、42(2008)


刑法第261条(個人権利自由抑圧するための活動への共感表明すること):73(2005)、72(2006)、63(2007)、68(2008)


刑法第198条(国民、民族集団、人種及び信念の中傷):63(2005)、63(2006)、28(2007)、41(2008)


刑法第198条a人集団する憎悪煽動、又権利自由制限することの煽動):14(2005)、23(2006)、13(2007)、11(2008)


刑法第196条2項(住民及個人する暴力):29(2005)、59(2006)、18(2007)、25(2008)


ただし、統計出典不明。認知数か処理数かも不明。



本文には、2008年裁判による有罪言渡人員97人192人種的犯罪有罪となっていてこれは年間有罪人員0.1%とされています。1000人1人というのはかなりいようなもします



明日飛行機帰国しますジュネーヴからのグランサコネ通信今回最後。続きは日本から。