Wednesday, April 22, 2015

まさに大和魂、卑劣な逃げ込み勝利

めったに見ないが、珍しくボクシング世界タイトルマッチをTVで見た。高山なんとかとタイのボクサー。前半から高山が攻め続ける。アナウンサーと解説者は高山を持ち上げて、パンチが決まってるとひたすら連呼する。しかし、ほとんどがジャブなので、実は全然効いていないことは素人にもよくわかる。高山のパンチが何十発と当たり、アナウンサーが興奮して叫んでいるのに、相手はよろめきもしない。当たり前だ、全く効いていない。そして9ラウンド、相手のアッパーが炸裂し、高山がふらつき、逃げ回る。ぶるぶる震えて必死で逃げ回る。これ以上やるとKOのピンチ。そのとたんに試合中断、終了に持ち込まれ、判定で高山が勝利、防衛となった。大笑いだ。まさに大和魂、卑劣な逃げ込み勝利だ。当然、相手は勝ったと喜んでいたが、なんと、なかったことにされた。見事な日本流だ。直後の高山は、勝利者のはずなのに、うつろな目でインタヴューに答え、笑うことすらできず、とても奇妙な表情だった。負け試合をインチキ勝利に持ち込んだ恥じらいがあったのだろう。いつだったかの亀なんとかのインチキ試合を思い出した。ダウンを喰らって、ひたすら逃げ回ったのに、なぜか勝ったのが亀なんとか長男だった。その弟はルール違反の悲惨な試合をしていた。今、どうしているのか。チャンピオンが何人もいるが、日本ボクシングは悲惨だ。リングの外で勝利が決まっているような、スポーツ精神のない世界だ。日本でやると判定ではたいてい日本選手が勝ってばかりなのはなぜか。でも、日本らしい。ボクシングだけではない。日本の政治もこの世界だ。

22日にはもう一つ世界タイトルマッチがあって、井岡なんとかとアルゼンチンのチャンピオン。こちらも判定でぎりぎり井岡が勝ち、3階級制覇に沸いている。外国選手はKOしなければ勝てず、日本選手はKOされなければ勝ってしまう、楽しい世界だ。