第2章 リスクを評価する
もしあなたがオンライン虐待の攻撃を受けたら、以下の点を評価することで、あなたが直面しているリスクをよりよく理解できるようになる。第1にオンライン攻撃者の脅威を理解する。第2にメンタルヘルス問題を理解するために自己評価である。
オンライン攻撃者からの脅威を評価するために。
第1:オンライン攻撃者は、あなたの投稿内容(記事)を攻撃し、削除しようとしているか?
その場合、攻撃者はあなたを攻撃しているのではなく、あなたの思想を攻撃している。あなたの投稿内容が、彼らに安全でない(危険)を感じさせたからである。
麻薬やアルコールがオンライン攻撃の要素となっている場合もある。攻撃がなされた日時をチェックしてみよう。深夜又は週末になされているか?アルコールや麻薬に関連している場合がある。
第2:オンライン攻撃者は、あなたのジェンダー、民族性、性的指向、職業、または社会経済水準を攻撃しているか?
その場合、攻撃者はあなたの地位に嫉妬しているかもしれない。あなたには多くのフォロワーがいることに嫉妬しているかもしれない。
Q1:攻撃者は過激集団のメンバーか?
Q2:攻撃者は高度な教育を受けた者か?
Q3:虐待(攻撃内容)に性的脅迫が含まれるか?
Q4:虐待にあなたのジェンダー、民族性、性的指向についてのコメントが含まれるか?
第3:攻撃者は頻繁に暴力的メッセージを送ってくるか?
一般に、多くのメッセージを送る人物は直接行動に出ることは少ない。心理学的見地からは、ある事柄についてより多く語る者は、それについての行動を起こすことは少ない。
第4:オンライン攻撃者は、何かをすると脅迫しているか? あなたの生活に直接脅威を与えているか?
その場合、攻撃者は、あなたのことをどれだけ知っているか?
Q1:あなたの自宅住所など所在について特別な情報を持っているか?
Q2:あなたの家族について情報を持っているか? 写真や連絡方法。
Q3:あなたの日常のルーティーン、職場の場所、買い物に行く場所を知っているか?
こうした場合、オンライン暴力に反対する団体(例えばIWMF)に救助を求めるのが良い。
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トローリング(荒らし):1ポイント
攻撃者は関心、承認、又は悪名を求めている:1ポイント
攻撃者があなたの個人情報を開示した:1ポイント
特別な脅迫ではない:1ポイント
ラッシング・アウト(逆切れ):1ポイント
あなたのジェンダー、人種、民族性、性的アイデンティティ、職業を攻撃している:2ポイント
頻繁なメッセージ:1ポイント
記事出版やインタヴューなどの行為をしたのちにメッセージが送られてくる:2ポイント
あなたに攻撃が特に集中:2ポイント
オンライン虐待の攻撃者があなたの個人情報を開示した:3ポイント
特別な脅迫:3ポイント
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以上を合算してポイントが高いと、リスクが大きい。
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メンタルヘルス自己評価
3ポイント以上になると、苦痛を感じる条件と言える
ポイントが高ければ高いほどより大きな苦痛を感じる
次のステップとして、あなたの条件・環境を書き出してみよう
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1.心理的緊急事態
ショック、他のことを考えられない、時間感覚がいつもと違う、孤立感、何が起きているかを知るのに努力が必要、この状況を終わらせることばかり考えている
2.不安
平穏でいられない、落ち着かない、そわそわする、めまい、胃がひっくり返った感じ、胃酸過多・逆流、動悸が激しい、集中できない
3.急性ストレス
一般的な不安、パニック、頭痛、胃痛、筋肉痛、不眠、飲食異常、集中できない、決断できない、神経過敏、不信、自己不信、悲嘆、怒り
4.PTSD
急性ストレスの症状が3つ以上
トラウマの追体験
回避(逃避)
5.鬱病
倦怠、無関心、感情の平板化(喜びの欠如)、深夜に目覚める、つねに怒る、連日の睡眠、清潔さ・衛生に気が回らない、外出したくない