第3章 オンライン暴力に対処するメンタルヘルス訓練
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本章ではオンライン暴力を受けたジャーナリストのための有益な訓練を示す。急性ストレス、不安、鬱病、PTSDによる苦痛に対するセラピーである。
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脅威に晒された時、私たちの身体に何が起きるか?
脅威に晒された時、私たちの神経システムは、生存機会を増やす準備をするために反応する。私たちの脳は緊急モードとなり、高度のストレスを生み、感情や身体感覚を閉ざす。生存だけに焦点を当てるようになる。コルチゾールが血流の糖度を高め、アドレナリンが心拍を早め、筋肉に多くの酸素を送ろうとする。再びリラックスした状態に戻れないと、身体は苦痛、頭痛、胃炎を引き起こし、不眠につながる。
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これらの訓練はいかに役に立つか?
ストレスに対処する方法は、私たちの脳のコントロールを回復し、アドレナリンやエンドルフィンの産出を止める。状況を冷静に評価し、合理的決定をすることができるようになる。幸福、平和、平穏、楽しみを生む感情になる。リラックスすることによって、人生についてよりよいパースペクティブを得ることが出来、ストレスや苦痛を除去できる。
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腹式呼吸
ストレス状況になった場合に呼吸をコントロールすることでリラックスする。呼吸が短くなり酸素の吸入量が減る。深い呼吸をすることで山荘を増やし、ストレスを減らすことができる。ゆっくり深い腹式呼吸が第一歩である。立ったままでも座っても歩行中でもできる。
楽な状態で、目を閉じ、片手を肩に置き、もう一方をお腹にあてて、全身の状態を意識しながら、鼻から息を吸いこみ、いったん中断し、鼻から外に出し、再度吸い込む過程を繰り返す。
そして身体の状況をチェックする。何か変化はあったか。リラックスできたか。首や肩の痛みはどうか。手足が温かくなったか。
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心理的緊急状態法
あなたが心理的緊急状態になると、視野狭窄になり、集中することが困難になる。第一歩として、リスク評価の前に呼吸を落ち着かせる必要がある。それからリスク評価の順番である。腹式呼吸を行ったうえで、リラックス出来たら、リスク評価である。本ガイド第2章に戻って評価を行う。必要なだけ十分に時間を使うこと。公道に出る前に、攻撃者は悪評を求めており、あなたが対応すると彼らの目標を達成できなくなることを覚えておこう。
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不安管理法
次に不安をコントロールする番である。不安は恐怖の幹である。状況の評価ができないと、非合理的な不安につきまとわれる。より悪いシナリオに陥る。脅威が現実的であるなら、あなたは救助を求めるべきである。あなたの不安は非合理的亜恐怖によって引き起こされた場合、将来何が起きるかと思い悩むことを中止しようとするべきである。現在に集中することが肝要である。
心的ストレス解消法(MBSR)
楽な姿勢で鼻からの腹式呼吸を繰り返す。周囲を見渡す。周囲に注意を払い、壁、テクスチュア、色、色調などをつぶさに見てみる。それから目を閉じて、息を吐きだす。音にも注意を使用。どんな音がするか、どこから聞こえるか。以前と同様の音が聞こえていることを確認する。それから目を開けて、その音のことを思いめぐらす。
こうして現在の状態を肌で感じることが出来る。
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急性ストレス管理法
急性ストレスはストレスの原因を解決できない場合に起きる。ストレスを解決できないと不安になり、自分自身に否定的になり、食欲減退や不眠になる。急性ストレスをコントロールするには、自己ケアを優先することが重要である。ストレス解消には歩くことが有益だが、歩く前に、考えるべきことがある。
安全な場所を歩くこと。ふだんより20~30%早く歩く。歩きながら周囲を観察し、見えるものについて考える。それにより考えすぎを止めて。5~20分歩く。
安全性の理由、あるいは健康状態のゆえに、外出できない場合、屋内で歩く。ダンスも有効である。