木村朗・高橋博子『核の戦後史』(創元社)
「体内に取り込まれた放射性物質による被曝(内部被曝)の影響はなぜこれまで軽視されてきたのか? その謎を解くには原爆と原発をめぐる「核の戦後史」に目を向けなければならない。世界に先駆けて行われた原爆開発・マンハッタン計画とは何だったのか、なぜ広島・長崎へ原爆が投下されたのか、核実験の放射能汚染による人的被害はどのように隠蔽されたのか、そしてなぜ今、日本は脱原発に踏み切れないのか。Q&A形式で原爆と原発の必須知識を提供するシリーズ第4弾。」
孫崎享『戦後史の小体』に始まった「戦後再発見」双書の第4弾である。また、前著『核時代の神話と虚像』(明石書店)に続く意欲作であり、核(原爆と原発)をめぐる平和学の到達水準を平明に説く。
第1部「原爆投下と戦後史の謎Q&A」は講義篇「原爆投下から戦後ははじまった」とQ&A、第2部「核体制と戦後日本Q&A」は講義篇「機密解除文書から原発と核兵器推進体制の闇に迫る」とQ&Aから成る。平和学の授業で使える情報が満載。