Tuesday, May 03, 2016

ヘイト・クライム禁止法(108)エストニア

エストニア政府が人種差別撤廃委員会に提出した報告書(CERD/C/EST/10-11. 23 May 2013)によると、憎悪の煽動及びヘイト・クライムを行う目的を持った人種主義団体の結成宣言に関する刑法151条の改正はなされていない。刑法151条の改正案は、市民権、国籍、人種、身体的特徴、健康状態、性別、言語、出身、宗教、性的志向、政治的信念又は社会的地位に基づいて、組織的に又は公共の平穏を乱す方法で、憎悪、暴力、差別を煽動する、文書、写真、シンボルその他の物を使用、配布、共有する行為を犯罪として処罰するという内容である。刑法改正案は2013年1月段階では準備中にとどまる。
改正案には、公衆、特に法執行官にヘイト・クライムの規制について意識を涵養することが含まれる。司法省は、国際的経験や国際機関による勧告を考慮して、憎悪の動機の認定のための方法論的基礎を研究している。
外務省は、人種主義や差別について公務員に訓練を行い、これに警察官も参加している。警察は、人種差別と闘うための国際イベントに参加している。2010年10月12日、警察と国境警備隊は、倫理会議を開催し、差別問題を論じた。