Wednesday, January 29, 2014
この国を人間の国にするための闘い――福島原発かながわ訴訟の会
1月29日は横浜市開港記念会館で開催された「福島原発かながわ訴訟を支援する会結成の集い」に参加した。2013年9月11日、神奈川県内に避難している福島原発災害の被害者17家族44人が国と東京電力に対して、生活破壊とふるさと破壊につき損害賠償を求めて横浜地裁に提訴した。その後、12月12日、第2陣6家族21人が提訴した。1月29日昼に、横浜地裁で第1回公判が開かれ、夜、支援する会結成の集いとなった。
集いでは、弁護団事務局長の黒澤知弘弁護士が訴訟の経過と基本的考えを解説した。続いて、村田弘原告団長や副団長ら3人から原告の訴えがなされた。また、支援する会呼びかけ人として、井戸川克隆・前双葉町長、中川弘・福島大学名誉教授、永山茂樹・東海大学教授などがあいさつ。私もあいさつをして、阪神淡路大震災の「復興」における棄民政策を、作家・小田実が「この国は人間の国なのか」と糾弾したことに触れ、日本政府と東電の原発政策や「復興」が棄民政策であり、原発民衆法廷では「人道に対する犯罪である」と指弾したことを紹介した。続いて支援する会共同代表の久保新一・関東学院大学名誉教授のあいさつに続いて、最後に「月桃の花」歌舞団が「フクシマ」「きぼうのうた」を歌って閉会となった。
2012年9月11日の原告団声明は「私たちは日本の国民です。愛する家族を抱えた庶民です。支えあってきた地域住民です。人間らしい生活を奪われ、朽ち果てていくわけにはいきません。人間の尊厳を否定する『棄民政策』が繰り返されることは、断固、拒否します」と述べている。
12月12日の第2陣原告団声明は「私たちは、一体、何をしたというのか・・・。朝に夕に、こんな疑問を繰り返しながら、世の中の動きに翻弄されている辛さ。第三者に分かってもらうことは難しいかもしれません。しかし、分かってほしい。分かってもらわなければなりません。そうでなければ、私たちの味わっている悲劇は繰り返される。当たり前なことが通る世の中を取り戻したい。子どもや孫たちに、人間らしく生きられる世の中を残したい・・・そう思って、私たちはつかれた体に鞭打って立ち上がりました」と述べている。
福島の悲劇を風化させず、この国を人間の国にするための闘いが各地で続いている。