中田考監修『日亜対訳クルアーン』(作品社、2014年)
第6章は、後半で家畜について論じているので家畜章とされている。アッラーが神(天と地の主)であることと、預言者ムハンマドが人間であることを確認している。
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言え、「私はおまえたちに、私の許にアッラーの宝庫があるなどとは言わない。また、不可視のものを知らないし、私は天使である、などともおまえたちに言わない。私はただ私に啓示されたものに従っているだけである」。(6:50)
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現世は束の間であり、来世こそが永遠の至福であるとされる。
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「そして現世は遊びと戯れに過ぎず、来世の住まいこそ畏れ身を守る者にはより良いものである。おまえたちは理解しないのか。(6:31)
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また、イブラーヒーム、イスハーク、ヤアクーブなど預言者の名が告げられ、クルアーンの意義が説かれる。
「また、彼こそはおまえたちのために星を、それによっておまえたちが陸と海の暗闇の中で導きを得るようにと作り給うた御方。既にわれらは知る者たちに諸々の徴を詳細に解明したのである。」(6:97)
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食事の禁制、禁忌、悪魔の誘惑が語られる。
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「それゆえアッラーの御名が唱えられたものを食べよ。もし、おまえたちが彼の諸々の徴を信じるのであれば。」(6:118)