Thursday, May 04, 2017

暮らしを破壊する緊急事態条項への批判・検証

清末愛砂・飯島滋明・石川裕一郎・榎澤幸広編『緊急事態条項で暮らし・社会はどうなるか――「お試し改憲」を許すな』(現代人文社、2017年)
第1部 緊急事態条項とは何か
第2部 緊急事態条項で暮らし・社会はどうなるか」
第3部 世界の緊急事態条項
第4部 資料/緊急事態条項
2012年の自民党改憲案以来、話題とされてきた緊急事態条項を多面的に取り上げた、憲法学者による批判の書である。18人の法学者による分担執筆で、私も1項目(「緊急事態条項と共謀罪――法を否定する法をつくること」)を書かせてもらった。
例えば次のような項目の解説が収められている。
「緊急事態に内閣が政令でいろいろな措置をとることができてしまう」
「軍事化と密接な関係がある緊急事態条項」
「憲法は、災害対策の障害になるか」
「戦争で食料不足になったら国は助けてくれるの?」
「学校で、子どもが主人公じゃなくなる?」
「緊急事態宣言下でも研究の自由は守られるのか?」
「『普通の一般的集会だったら心配ない』のか」
「『やましいことはしていないので盗聴されてもいい』のか」
「命を救うために本当に考えなければいけないこと」
緊急事態条項の比較法ではイギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、韓国、トルコ、パキスタン、インドネシア。
執筆者のうち1950年代生まれが4人、60年代生まれが7人、70年代生まれが9人、80年代生まれが1人。