シンポジウム「遺骨問題から見る学知の植民地主義」
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◆日時:4月23日(土)12:30-15:00
◆場所:オンライン(Zoom)
◆参加費:無料
◆参加申し込み:
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_Hw-HNk90T0qC2pAiU-0p1A
※参加を申し込んだ方には視聴用のZoomリンクが送られます。
※当日参加できなかった場合も、後日、期間限定で視聴可能です(参加申込者に限る)。
◆主催:ダーバン+20:反レイシズムはあたりまえキャンペーン
◆協力:市民外交センター、人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)、Peace
Philosophy Centre、ヒューライツ大阪
◆お問い合わせ: durbanRCS@gmail.com
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1920年代に京都帝国大学の研究者が盗掘した琉球人遺骨が、現在も京都大学に保管されています。琉球人による返還の求めを拒絶した大学側を相手取った遺骨返還訴訟は、4月21日に判決を迎えます。
一方、アイヌの遺骨の返還は不十分ながら少しずつ進んでいますが、旧樺太に暮らしていた樺太アイヌ(エンチウ)は、政府による遺骨の扱い方に不信感を募らせています。政府や研究機関には、樺太アイヌが独自な文化や歴史を持つグループであり、またその領域が日露によって分断され、固有に植民地統治されたという認識に乏しく、樺太アイヌの遺骨をその子孫が納得いく方法で返還を受ける権利を無視しています。
遺骨問題は琉球人やアイヌ人に対する日本の植民地主義、とりわけ大学や博物館などによる「学知の植民地主義」を象徴する問題です。このシンポジウムでは帝国大学の時代から現在も引き続く学知の植民地主義を考えます。それは決して過去の問題ではありません。京都大学の返還拒否の姿勢、引き続き遺骨を研究に使おうとする研究者の存在などは、学問の世界が自らの植民主義を内省し克服しようとしてこなかったことを表しています。
現在の高等教育機関に残るこうした植民地主義の構造やトップダウン型の意思決定、忖度する研究者といった現在にはびこる植民地主義の再強化に焦点を当て、これらの問題が大学や研究者だけではなく、一般社会に与える影響も考えます。
プログラム
第1部: 報告と討論「遺骨問題から見る植民地主義」
報告1: 松島泰勝(琉球遺骨返還訴訟原告団長)
報告2: 田澤守(樺太アイヌ協会会長)
コメント1: 瀬口典子(九州大学大学院比較社会文化研究院)
コメント2: 植木哲也(元苫小牧駒澤大学)
第2部: 討論 「学知の植民地主義とマジョリティの特権」
[モデレータ]上村英明(市民外交センター)
発題: 松本ますみ(室蘭工業大学大学院)
全体討論
質疑応答
◆ダーバン+20:反レイシズムはあたりまえキャンペーンとは:
2001年、レイシズム(人種主義)と植民地主義を世界的課題として話し合う画期的な会議がありました。南アフリカのダーバンで開かれた「人種主義、人種差別、外国人排斥および関連するあらゆる不寛容に反対する世界会議」(略称:ダーバン会議)です。ダーバン会議は人種差別がジェンダーなどの他の要因と絡み合う「複合差別」の視点や、目の前にある差別は奴隷制や植民地支配など過去の歴史と切り離せないことを示すなど貴重な成果を残しました。
そのダーバン会議から20年の2021年、その意義を再確認しながら、反レイシズムがあたりまえになる社会を日本につくるために「ダーバン+20:反レイシズムはあたりまえキャンペーン」を立ち上げました。
〔これまでの活動〕
・2021年4月17日・キックオフイベント「日本のレイシズムを可視化する~ラムザイヤーはここにいる!」
・2021年9月12日・ダーバン会議20周年記念シンポジウム「入管法のルーツはレイシズム~ダーバン会議を生かす」
・2022年2月19日・シンポジウム「『みんな違って、みんないい』に違和感あり!~『ダイバーシティ』でホントにいいの?」
<共同代表>上村英明(恵泉女学園大学) 藤岡美恵子(法政大学) 前田朗(東京造形大学)
<実行委員会> 一盛真(大東文化大学) 稲葉奈々子(上智大学) 上村英明(恵泉女学園大学) 榎井縁(大阪大学) 清末愛砂(室蘭工業大学) 熊本理抄(近畿大学) 乗松聡子(『アジア太平洋ジャーナル・ジャパンフォーカス』エディター) 藤岡美恵子(法政大学) 藤本伸樹(ヒューライツ大阪) 前田朗(東京造形大学) 矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動事務局) 渡辺美奈(アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam))
(2022日年3月現在)
メール: durbanRCS@gmail.com
ブログ: https://durbanplus20japan.blogspot.com/