Wednesday, March 13, 2013

人権理事会で朝鮮学校差別問題を発言

グランサコネ通信2013-15                                                                 *                                                                                        12日の人権理事会が最後に議題5(マイノリティ)に入って、マイノリティ・フォーラムの報告書のプレゼンテーションの後に、一般討論に入ったが、すぐに午後6時になり、続きは13日に持ち越し。                                                                                マイノリティ特別報告者リタ・イザクの報告書は2つ。1つは議題3でマイノリティ問題独立専門家の報告書(A/HRC/22/49)。今回のテーマは言語的マイノリティの権利である。言語的マイノリティの権利を国際人権法における諸規定で確認し、各論ではさまざまな局面での権利に言及している。マイノリティ言語の存続に対する脅威、マイノリティ言語を承認すること(たとえば南アフリカ憲法は、セペディ、セソト、セツワナ、スワティ、チヴェンダ、シツォンガ、アフリカーンス、ンデベレ、ホサ、ズールー、英語を公用語としている)、公的生活におけるマイノリティ言語の使用、教育におけるマイノリティ言語、メディアにおけるマイノリティ言語、行政司法分野におけるマイノリティ言語、氏名・地名・公共表示におけるマイノリティ言語、経済政治生活への参加など、重要な報告書なのでどこかで詳しく紹介したい。日本でいえば、裁判所はアイヌ語や琉球語の使用を禁止してきた。言語的マイノリティの権利を否定してきたと言ってよいだろう。たしか、2005年、ドゥドゥ・ディエン「人種差別問題特別報告者」は、日本政府に対して、アイヌ語などの放送を行うように勧告していた。もう1つの報告書は、議題5のマイノリティ・フォーラム報告書(A/HRC/22/60)。                                                                   13日は朝から少し寒く、時折、白いものが舞っていた。このところ暖かくなって春めいてきていたが、また寒さが戻ってきた。13日午前の人権理事会は前日に引き続き議題5の審議を行った。議題5でNGOの国際人権活動日本委員会(JWCHR)は朝鮮学校差別について報告した。昼には腐敗がもたらす人権侵害についてのパネル・ディスカッションが行われた。13日午後から、国別の人権状況を検討する普遍的定期審査(UPR)に入った。今回の対象国は、チェコ、アルジェリア、ガボン、ベニン、韓国、スイス、パキスタン、ザンビア、日本、ペルー、スリランカだ。日本の審査は14日午後の見込み。                                                                                                             13日の議題5におけるJWCHR(前田朗)発言は、日本における新しい差別政策について紹介したいと始め、2月に日本政府が朝鮮学校の高校無償化排除を決定したことを取り上げた。在日朝鮮人の形成過程(植民地支配、強制連行、第二次大戦後の状況)に触れ、在日朝鮮人が、日本政府による差別にもかかわらず、60年間、朝鮮学校を維持してきたことを紹介し、2010年4月に始まった高校無償化から朝鮮年学校を排除してきたこと、アメリカ、フランス、中華学院などには支給して、朝鮮学校だけを排除していることを批判し、日本政府は人種差別撤廃条約、国際人権規約(自由権規約、社会権規約)、子どもの権利条約を守るように訴えた。                                                                                                 発言の時、日本政府と朝鮮政府はいたが、なぜかこの日も韓国政府は席を外していた。