Friday, March 15, 2013
人権理事会UPR韓国報告を採択(国家保安法、兵役拒否、死刑)
グランサコネ通信2013-17
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14日の人権理事会は普遍的定期審査UPRで韓国に関する報告書(A/HRC/22/10)を審議し、韓国への勧告を含む報告を採択した。昨年10月のUPR作業部会で、韓国には70の勧告が出されていた。今回、韓国政府はその多くを受け入れたが、拒否したものもあり、それは主に、国家保安法、兵役拒否、死刑に関するものだった。韓国政府は、国家保安法は主権国家の存続にとって必須不可欠であるとまで述べて、法律は裁判所によっても認められており、基本的民主秩序にかなっていると述べて、国家保安法を廃止せよという勧告を拒否した。兵役拒否を犯罪としていることにも、改善勧告が出されていたが、韓国政府は、朝鮮半島の特殊な政治状況を理由に変更の必要はないと、述べた。死刑を廃止せよという勧告については、韓国政府は、いまは実際の執行はしていないが、死刑制度自体は世論に支持されている、基本政策として今後も維持すると述べた。死刑存続の理由を「世論」に求めるのは、日本と似てきた。「人権」よりも「世論」というのは、どこにも通らない話なのだが。NGOでは、アムネスティ・インターナショナルが、死刑、兵役拒否、国家保安法を批判した。アジア人権発展フォーラムは、移住者の権利を尊重せよ、国家保安法を廃止せよ、平穏なデモの弾圧を止めよと主張した。国際子ども擁護団体は、子どもの権利(教育問題、性的搾取)に言及した。なお、ここ数日、韓国NGOが何人も参加してロビー活動を展開していたが、韓国の人権状況の普遍的定期審査の時になるとパタリといなくなった。誰もいない。不思議だ。もしかすると、NGOの席ではなく、他の所にいたのだろうか。