Friday, November 15, 2013
ヘイト・クライム禁止法(44)アラブ首長国連邦
アラブ首長国連邦がCERD75会期に提出した報告書(CERD/C/ARE/12-17. 27 March 2009)によると、1987年の連邦刑法(2005年改正)には暴力を禁止する一連の規定がある。刑法312条は、聖なるイスラム教を貶めたり、イスラム宗派を侮辱した者は刑事施設収容又は罰金としている。宗教信念に対する罪、人身に対する罪、名誉に対する罪、侮辱罪がある。刑法102条は刑罰加重事由を定めているが、犯罪を行った際の残虐さなどが加重事由とされている。――アラブ首長国連邦だけでなく、イスラム諸国にはイスラムを保護する刑罰規定が目立つ。イスラム諸国では、これをヘイト・スピーチ法と考えている。とりわけ、西欧諸国におけるイスラム侮辱、ムハマド侮辱戯画事件など。CERDは、アラブ首長国連邦に、条約4条に従って立法するようにと勧告している。