Saturday, November 02, 2013
ローザンヌ美術館散歩
ローザンヌ美術館は何度目だろうかと思いながら足を運んだところ、「MAKING SPA----------CE」という現代映像アート展だった。街中に張られたポスターにナムジュン・パイクが使われているので、何で今頃ナムジュン・パイクかと思っていたら、ローザンヌ美術館で映像アート展だ。1973年のナムジュン・パイクのGlobal Grooveを映像アートの先駆けとして、今年が40周年ということで、23人のアーティストの作品を上映していた。知っている名前はジャン・オト、アンリ・サラだけで、あとは知らない名前ばかりだが、この40年間の映像アート作家だそうだ。70~90年代の映像作品を見ると、もはや古典的というか、技術的にも「古い」ことになり、う~ん、とうなるしかない。上映するのにSONYのTVセットを使っているのが笑えた。そのうち上映不能になるのではないだろうか。コンピュータ時代となってみると、アートの中身よりも、映像技術の発展が急激なため、同じ「映像アート」という言葉でくくれるのかどうか疑問だ。実験映画というのもジャンルが重なりつつ、ややずれていそうだ。21世紀になってからの作品を見たが、どれも長いのが困りもの。結局、一部しか見ることが出来なかった。同時並行撮影画像を3面に同時上映した映画作品はうまくできていたが、中身が陳腐。世界8都市の雑踏を撮影した画像の同時上映作品も、「交通費がかかりましたね、ご苦労様」でオシマイ。そもそもローザンヌ美術館に行ったのは、フランソワ・デュボア(デュボイス)の「聖バーソロミュの虐殺」を見るためだったのに、全館、映像アート展のため、絵画作品はすべて撤去されていた。どこかに貸し出しているのだろうか。それにアリス・ベイリーがいくつかあったはずだ。彼女の作品はあまり見ることが出来ないので、ぜひもう一度見ておきたかった。また、別の機会に行かなくてはならない。