4月28日、学部学生レベルの法律基礎知識さえ持っていない自称弁護士の河内謙策さんが、複数のMLに[IK改憲重要情報(53)(54)]を投稿しました。その内容は「従軍慰安婦問題の見解の補充」というもので、ひたすら「強制連行はなかった」と叫び続けています。1990年代半ばに登場した藤岡信勝や小林よしのりの議論の引き写しであり、事実を歪曲し、被害者を侮辱するためのデマ宣伝に過ぎません。
しかも、今回、河内謙策さんは「未成年者誘拐は強制連行ではない」というトンデモ発言をしています。
河内さんはいくつかの事例をあげて、それを理性的に分析すると述べていますが、法律を無視し、国際社会に通用しない身勝手な恣意的定義を振り回しているだけです。その特徴は、「騙されたのは強制連行とは言い難い」とか「当時は売買はあった」という異様な正当化をして、未成年者誘拐罪や売買罪(国外移送目的誘拐罪)に当たる事例を「強制連行」とは言えないと繰り返し主張しています。
河内さんは「私は、強制連行とは軍や官憲などの国家権力によって暴力(実力)を用いたり、暴力(実力)を背景にして組織的・強制的に連行することをさすと考えます。」と唱えて、何一つ根拠のない定義を振り回し、法律無視の姿勢を繰り返し示しています。
河内さんは、自分の主張する定義が妥当と述べていますが、このような定義は国際法に違反し、国内法にも反します。
1930年代当時の国際法及び国内法における強制連行の禁止については、下記に示しておきました。しかし、河内さんはすべて無視して、妄想を唱えるだけです。河内さんは要するに「朝鮮人の誘拐は自由、奴隷化も強制労働も自由、人道に対する罪も勝手放題」と唱えていることにほかなりません。
強制とは何か(1)河内謙策さんへの質問
http://maeda-akira.blogspot.jp/2014/04/blog-post_8.html
日本軍「慰安婦」強制連行を論じるための基礎知識
http://maeda-akira.blogspot.jp/2014/04/blog-post_13.html