15日、ジュネーヴで開催されている国連人権理事会31会期において、NGOの国際人権活動日本委員会(JWCHR、前田朗)は、マイノリティ議題(リタ・イザク特別報告者とのインタラクティヴ・ダイアログ)において次のように発言した。
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<マイノリティに関するリタ・イザク特別報告者の素晴らしい報告書(A/HRC/31/56)が部落差別に言及したことを歓迎する。特別報告者が本年1月に日本を訪問したことを歓迎する。
日本では、韓国との二国間関係に伴って、在日朝鮮人に対するヘイト・スピーチ・デモが増加している。右翼団体が、朝鮮人を「ゴキブリ」と呼び、「日本から追い出せ」「韓国人を殺せ」と叫んでいる。ところが、日本政府は表現の自由だなどと言って、ヘイト・クライム/ヘイト・スピーチを予防する措置を何ら講じていない。
二〇一二年、国連人権理事会の普遍的定期審査において、複数の国々が、日本にヘイト・クライム法制定を勧告した。二〇一四年、人種差別撤廃委員会は、日本に人種差別禁止法を制定するように勧告した。
二〇一三年、国際社会権規約委員会は、日本によって性奴隷被害を受けた「慰安婦」からの搾取について公衆に教育し、ヘイト・スピーチやスティグマを予防するように勧告した。今月七日、女性差別撤廃委員会は、指導者や公職にある者が性奴隷制についての日本の責任を否定し、被害者に再トラウマとなるような発言を控えるように勧告した。
日本政府は速やかにマイノリティに対する差別予防の措置を講じ、ヘイト・スピーチ法を制定するべきである。リタ・イザク特別報告者が次回は日本に公式調査訪問するよう要請する。>
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Comte de Geneve, Rose, 2015.