Tuesday, August 14, 2012

インデペンデントWHO訪問――チェルノブイリとフクシマ

グランサコネ通信120814

Grand-Saconnex News. 120814





11日は、シャモニー&モンブランのバスツアー観光。ゴンドラを乗り換えてモンブランに登る。シャモニーで昼食ののち、グラシエの大氷河へ。夕方のジュネーヴに戻り、夜はジュネーヴ祭りの花火大会。レマン湖の夜空を焦がす花火を満喫。



12日は、ジョンクションと動物園。レマン湖から流れ出す青いローヌ川と、モンブランから流れてくる白いアルプ川が、ジュネーヴ西南で合流し、一つの川になる。青と白が溶け合う様が美しい。



13日は、世界保健機関WHO前で座り込みをしている「インデペンデントWHO」を訪問する。チェルノブイリ原発事故に関するWHOの姿勢を批判し「どちらが真実か? 死者は5000人か、98万5000人か」「チェルノブイリの教訓に学べ」とバナーを掲げて、2007年からWHO前で座り込みを続けているグループだ。以前から何度か訪問して話を聞いてきたが、昨年の3.11以後はFUKUSHIMAの文字が大きく書かれている。今回もチェルノブイリとフクシマを並べたバナーを掲げていた。日本では御用学者が「チェルノブイリとフクシマは違う。一緒にするな。フクシマと呼ぶな」と意味不明の叫びをあげていたが、世界ではFUKUSHIMAが通有している。当たり前だ。WHO前座り込みは、平日の昼間、多くの市民が交代しながら続けている。13日は、ドイツ人の男女が立っていた。2人とも、金曜日夜の東京首相官邸前行動をよく知っていた。通りかかったフランス人男性が「フランスは原発80%だ。反対の声を上げているが、マイノリティだ。フランスはプロパガンダが行き届いている」と悔しがっていた。



❉荒井信一『コロニアリズムと文化財――近代日本と朝鮮から考える』(岩波新書、2012年)



植民地支配の時期に日本が略奪した文化財の返還問題を、日本と朝鮮の関係史の中で、かつ返還運動の実践の場で、論じている。同時に、世界におけるコロニアリズムの克服の流れの中での文化財返還問題を整理し、日本の問題を見えやすくしている。「学術調査」という名目の「帝国の論理」をていねいに論じ、「帝国の論理」が、植民地時代だけではなく、現在の日本にも生きていることを批判的にとらえ返している。