Sunday, November 11, 2012

いちいちいちいち文化の日


今朝は国立新美術館でリヒテンシュタイン展だった。


 

リヒテンシュタイン家が収集した、「個人」としては世界指折りの美術品の数々。ナポレオン戦争から逃れ、ヒトラーの魔手からも逃れて、守り抜いた話は有名。長い間秘蔵されていた作品群が公開され、ついには来日。ルネサンス、バロック、フランドル、新古典主義の名画。ルーベンスはとびっきり。

 

リヒテンシュタインの首都ファドーツのリヒテンシュタイン国立美術館には2度行って企画展をみたが、今回来日したのはウィーンのリヒテンシュタイン美術館と夏の離宮の所蔵。圧倒される。

 

リヒテンシュタインは軍隊のない国家で、調査のために2度行った。それ以前にも2度行ったので合計4回。1回目の調査内容は『軍隊のない国家』(日本評論社、2008年)に書いた。調査不足だったので、その後再訪して追加調査した。

 

国立新美術館で販売していたカタログにも、1868年軍隊廃止と、書いてある。しかし、1921年の非武装憲法には言及していない。日本の憲法学者もリヒテンシュタイン憲法には言及したがらない。憲法教科書を20冊は見たが、1冊も言及していない。1946年の日本国憲法が世界最初の非武装憲法でないと困るからだろう。

 

午後は渋谷のシアターコクーンで、こまつ座&ホリプロ公演、井上ひさし・作、蜷川幸雄・演出『日の浦姫物語』。


 

大竹しのぶと藤原竜也の熱演も素晴らしかったが、何と言っても、木場勝己だ。凄い役者だ。感銘。

 

井上ひさしの中期作品という書き方がされていたが、初期から中期といったところか。近親姦をテーマとした、重く、シリアスな作品だが、もちろん随所にお笑いが入る。とはいえ、爆笑に次ぐ爆笑、微笑、苦笑、そして爆笑という井上ひさしの世界とはやや異なる。

 

今日は11.11で、脱原発のため、みんな頑張っているが、一休みさせてもらった。