春はバーゼル美術館が改装中で、一部の所蔵品がバーゼル文化博物館で展示されていた。
工事が終わったので、再び訪れた。従来からの美術館の隣に新館がオープンしていた。「動きの中の彫刻1946-2016」展をやっていたが、あまりぱっとしなかった。モダンアート、コンテンポラリーアートの奇抜さ勝負の作品はもう飽きた感じがする。一方で、動く、揺れる、触れられる、中に入れる、参加型、といった作品が世界中でつくられ、他方で巨大化するのが一般的傾向だ。もう一つは新素材と新技術、特にコンピュータ仕掛けの彫刻の時代。
旧館のほうは常設展だが、以前とはかなり異なっていた。もちろん、基本は同じで、近世から近代の絵画作品が中心だ。展示が追加されたのは、新館のおかげで展示スペースがひろくなったためだろう。宗教画、ホルバイン、ハンス・フリース、ブリューゲル、ドラクロワから、印象派を経て、シュルレアリズム、そして現代へという流れ。クレー、カンディンスキー、ピカソ、ブラック、レジェ、エルンスト、ダリ、シャガールウ。イッテン、マックス・ビルなども展示されていた。また、スイスの画家の作品がやや多い。ベックリンが増えていると思ったら、「生の島」「死の島」「ペスト」に加えて自画像も展示されていた。ホドラー、アンカー、バロットン、セガンティーニ、キルヒナーなども。
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キツネのラベルのMaraudeur, Humagne Rouge, Valais,
2014.