22日、国連人権理事会諮問委員会16会期が始まった。
安保理事会や経済社会理事会と並ぶ理事会の一つの人権理事会の下に置かれた専門家委員会だ。人権理事会は47か国の政府が理事となっているが、諮問委員会は専門家委員会であり、人権理事会から諮問された事項について研究し、報告する。以前の人権小委員会は自らテーマを決めて研究し、決議を行っていたが、諮問委員会は文字通りの諮問機関である。
委員は世界各地から推薦・占拠された専門家18名。現在、アジアからは、アブダル・アジズ・アルシェディ(サウジアラビア)、カオル・オバタ(日本)、ソ・チャンノク(韓国)、アメル・ビラル・スーフィ(パキスタン)、イシェン・ザン(中国)。
これまで、腐敗と人権、人権教育、食糧の権利、平和への権利、地方政府と人権、テロリストによる人質などのテーマを取り上げてきた。現在は、ハンセン病、はげたかファンドの人権への影響、保護者のいない移住子どもを議論している。
22日午前は議長選出、議題の決定などが行われた後、はげたかファンドの人権への離京の議論に入った。担当する作業部会・報告者であるジーグラー委員(スイス)が、準備した報告書(A/HRC/AC/16/CRP.1)を紹介し、議論が行われた。はげたかファンドが瀬愛各地で人権侵害を惹起していることをどうするのかであるが、判決が3つ紹介されている。ドネガル国際vsザンビア事件、FGヘミスフェアvsコンゴ民主共和国事件、NML資本株式会社vsアルゼンチン事件。どれも知らないことで、中身も分かりにくかったが、株価操作を通じて国内経済を混乱させたり、土地の投機的買占めを行い、その結果、子どもの命が失われるような被害が起きているという話だ。会議場はガラガラで先進国政府の代表はほとんどいなかった。発言したのはヴェネズエラ、アルゼンチン。他にキューバ、コスタリカ、コロンビア、ケニア、南アフリカなどLA諸国とアフリカ諸国の代表が来ていた。
国連欧州本部の中庭に新しいモニュメントが出来ていた。80センチ四方程度の立方体の石がずらりと並べてある。石の材質はばらばら、色も形もそれぞれだが、それぞれに国の名前が刻んである。アフガニスタンからジンバブエまでABC順に並べてある。国際連帯と言いう意味だろうか。ほとんどの石がほぼ立方体なのに、日本の石だけひどく歪んでいて、立方体でないのが笑えた。おむすび型だ。日本政府が用意したのか、それとも国連側が用意したのか、知らないが。
21日夜にジュネーヴに入った。今年も、ジュネーヴ郊外の丘の上、静かな林の中、下記の1階の部屋に滞在。