Monday, February 29, 2016

グランサコネ通信16-04 国連人権理事会始まる

2月29日、ジュネーヴの国連欧州本部で、国連人権理事会31会期が始まった。初日午前は議長選出や議題の確定など。昼からハイレベル・セグメントになった。各国代表の演説大会だ。各国の副大統領や外務大臣や副大臣などが次々と演説する。
午後は「人権のメインストリーム化に関するハイレベル・パネル――持続可能な発展と人権の2030年の課題」。開会演説は、バン・キムン事務総長や、アル・フサイン人権高等弁務官など。その後で、ケイト・ギルモア人権高等副弁務官が司会で、パネルになった。パネラーは、ザミル・アクラム発展の権利作業部会長、ヘレン・クラーク国連開発計画担当官、ババトンデ・オソチメヒン国連人口基金事務局長など。
バン・キムンの演説は約10分、世界の人権状況をまとめる型どおりのものだが、途中30秒ほど使って、<慰安婦の悲劇に関する日韓合意がなされた、国連人権メカニズムに即して誠実に履行されるよう希望する>と述べた。国連人権理事会という公式の場での発言なので、日本政府や朝日新聞などは宣伝に使うかもしれない。
しかし、日韓合意は国際人権法に反するので、「国連人権メカニズムに即して」行うのは無理がある。しかも、合意文書がなく、何を合意したのかさえ不明確な点が残っているので、「誠実に履行」することができるかどうか。

明日以後のハイレベル・セグメントで日本政府は「慰安婦問題は解決した。性奴隷ではない」と主張するだろう。日本政府は「誠実に履行」などする気はない。韓国政府はどうするつもりなのか。