Saturday, August 03, 2013

ジュネーヴのサバティカル

今年度後期は勤務先からサバティカル(有給休暇)をいただいた。西欧の大学では、教員は7年に一度サバティカルというのがモデルだったようだが、日本だと10数年に一度が普通のようだ。私の勤務先は小規模なので、期間が一年ではなく半年だ。それでも夏休みを含めて、8月から来年3月まで8か月のお休みだ。                                                            数年前、「軍隊のない国家」の調査で世界中を回った。今回もどこか新しいところへと考えないでもなかったが、移動ばかりでは疲れるので、むしろなじみのジュネーヴに滞在することにした。                                                             ジュネーヴには1994年夏にはじめてやってきた。「北朝鮮核疑惑」問題が最初に浮上して、在日朝鮮人の子どもに対する差別と暴力事件が起きたので、被害調査をして、当時の国連人権委員会差別防止少数者保護小委員会に報告に来たのが最初だ。「国連なんて帝国主義諸国の利害調整機関にすぎない」と決めつけていたが、人権機関の様子を見ると、第三世界諸国が盛んに発言し、人権NGOも活躍している。「日本軍慰安婦」問題の議論も盛んになされている。これは重要かもしれないと思った。結局それ以来20年、春休みと夏休みにジュネーヴに通い続けることになった。                                                                                                   現在は、国連人権理事会、人権高等弁務官事務所、そこで開催される人種差別撤廃委員会、拷問禁止委員会、自由権規約委員会などを傍聴して、資料を収集し、時にはNGOの代表として発言もできる。来週から国連人権理事会諮問委員会が始まる。                                                                                                                    2日、ジュネーヴ(スイス)に来て、郊外のグランサコネの丘の上の山小屋に滞在している。ジュネーヴの写真はブログに何度もアップした。たとえば。                                                                                                                                  http://maeda-akira.blogspot.ch/2010_08_01_archive.html                                                                                                                             7月は、いつにもましてハードスケジュールだった。週8コマの授業、学期末試験と採点、原発民衆法廷東京公判、領土とナショナリズム討論集会、反レイシズム・取調拒否権の集会などが続き、かなり疲れていたので、とりあえず数日はのんびり休養だ。涼しくで乾燥した爽やかなジュネーヴで骨休め。