Monday, September 29, 2014

靖国神社の基礎知識をチェック

島田裕巳『靖国神社』(幻冬舎新書、2014年)
本書は、靖国神社とは何かの基礎知識である。高橋哲哉『靖国問題』、大江志乃夫『靖国神社』、田中伸尚『靖国の戦後史』など多くを読んできたが、本書は「賛成か反対かどちらかの立場に立つ」のではなく、「建設的な議論をするため」の本である。知っていることが多かったが、知っているつもりで誤解していたこと、実はよく知らなかったこと、そしてまったく知らなかったこともある。歴史の大筋や、靖国をめぐる論争の多くは知っていたが、鎮霊社のことは正確には知らなかった。天皇が靖国に行けなくなった理由も一応知ってはいたが、その間の経緯もおもしろかった。本書でスタート準備をし次に本格的に復習していく予定だ。

木村三浩さん(一水会)と対話・対決するので、靖国神社の基礎知識を復習するため本書を読んだ。木村さんとは以前、北方領土、竹島、尖閣諸島をめぐって議論させてもらった。その記録は木村三浩・前田朗『領土とナショナリズム――民族派と非国民派の対話』(三一書房)として出版した。一部からはとても好評だが、一部からは「右翼と一緒にやるなんて」と非難された。民族派と対話することで自分の思考をチェックできる。今回は、日の丸君が代、靖国神社、天皇制をめぐる対話の予定だ。