8月末から、自民党総裁選をめぐる自民党内抗争が始まり、新型コロナそっちのけで、国会も開かず、総裁選と総選挙の政局報道が続いている。
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――いや~面目ない。一部からは腰砕けのハクブンなどと揶揄されている自民党整腸会長のハクブンです。
党内のコミュニケーションを整腸して、みなさんの声を清聴し、党の成長をめざして、頑張ってまいりました。よっちゃんが顔では選挙を戦えないとの激励の声を全国からいただいて、ここは党のため、国民のため、わが身をなげうって党総裁選出馬を模索してまいりました。ついでに松本清張ファンです。
整腸会長として総裁と幹事長を支える役目であることは重々承知の上、支持率最低の総裁や、党内に反感の募る幹事長ではお先真っ暗なことは火を見るより明らかでして、総理総裁の言葉に倣えをすれば、私が出馬することで明かりが見えてきた、はずなのです。
長年の政治家仲間からも、若手議員からも、政治に口出す政治評論家からも、タローが出てはたまらんと考える霞が関の官僚からも、ぜひぜひハクブンさんが総裁にと熱烈な応援をいただいてまいりました。
中には「次は第100代総理です。初代が伊藤博文、100代が同じ博文で、語呂もいいですね」などと言ってくれる御仁もいたものですから、ついその気になって。
当日は朝から気合を入れて、総裁出馬とぶち上げて、それからよっちゃんに仁義を切りに行ったわけです。気合では負けないつもりでした。私だって65年の人生経験を踏まえて、文科大臣、官房副長官、党幹事長代行、総裁特別補佐、国対委員長の経験を積み上げて、いよいよ政治家人生の総決算と、腹を据えて面談に臨んだのです。
ところが、会うなり、よっちゃんが物凄い形相で「お前はすっかり身ぎれいにしたつもりかもしれないが、ネタは私の手元にある」って。まるでプーチンと思いました。
えっ? ええええっ? いったい何のことだ。ひょっとして、あのことか。それとも、このことか。えっ? ええええええっ?????? と怯んだ隙に、「新型コロナ対応のための経済政策を放棄するつもりか。それで国民に顔向けできるのか」ですよ。
今さら出馬見送りだなんて、どの面下げてと困っていたら、「政調会長をしながら総裁選の準備をするということは、人としてできないだろ」と諭してくれました。記者会見で同じ言葉を使わせてもらったわけです。
と思ったら、翌日には「党三役を変える」ですって。どっちみち私はお役御免という、驚愕の発表でした。
いや~~、よっちゃんはこういうこと「人としてできる」人なんだと、今さらながら思い知らされました。せめて出馬して負けたかった、と言っても、遅かった。腰砕けのハクブンと言われても返す言葉がありません。ガースーと呼び捨てにせず、よっちゃんと言ってる時点で負けだと言われましたけどね。