恩田勝亘『新装版 原発に子孫の命は売れない』(七つ森書館、2011年)
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著者:恩田 勝亘
1943年島根県生まれ。法政大学卒。ジャーナリスト。1966年から70年まで週刊誌、月刊誌のフリーライター。71年より2007年まで講談社『週刊現代』記者として、国内外の政治・経済・社会問題を取材・執筆。
1991年の本の新装版です。
「オラたち百姓サ馬鹿にした報いだわ。原発なんつうもん立てたらハア、孫や子どもの命サどうなっつまうか。」
「カネは一代、放射能は末代。孫たちにおじいちゃんが土地を売ったばかりに、と言われたくねえ。オラたちに土地を売る権利はあっても、子や孫の健康を売る権利はねえんだ」
福島の浪江町にはなぜ原発がないのか。東電の必死の工作にもかかわらず、土地を売らずに抵抗した町民・農民がいたからです。中心となった舛倉隆の闘いを中心に描いた本書は、東電が原発推進工作のために何をするのか、それによって自治体がいかに分裂させられ、人々が無意味に対立させられていくのか、それでも闘いぬいたのはなぜなのか、闘いのための学習、連帯、必死の思いを知らせてくれます。舛倉隆さんと高木仁三郎さんの対談もあります。「はしがき」11頁分は最近書かれたものです。