エレナ・ウラジーミロヴナ・フィラトワ『ゴーストタウン――チェルノブイリを走る』(集英社新書)
http://www.excite.co.jp/News/release/dreamnews_0000037945.html
ネットで話題となった、四半世紀後のチェルノブイリ紀行が待望の書籍化。
『ゴーストタウン チェルノブイリを走る』(エレナ・ウラジーミロヴナ・フィラトワ著/池田紫訳/集英社刊)が9月16日に発売!*
四半世紀後のチェルノブイリの汚染地帯の実相を写真と文で伝えたエレナ・ウラジーミロヴナ・フィラトワのウェブサイト、elenafilatova.com。このウェブサイトは世界的な反響を呼び、現在10数カ国語で翻訳公開されており、本書は日本語版の一部を書籍化したものです。
「チェルノブイリの原子炉から
250キロメートル圏内では、
2000を超える街や村が消えた。
毎年ここに来る度に、
朽ちていくものが増えていく」
1986年の事故から四半世紀後のチェルノブイリの世界。放射性物質による汚染の末に無人となり、時間が消えた大地をモーターサイクリストにして写真家のエレナ・ウラジーミロヴナ・フィラトワが走破する。本書は、廃墟に残るかつての暮らしの気配を辿り、人工物を無造作に覆いつくしていく自然、そして原子力災害の現実を静かに表現した詩的文明批評である。
【目次】
はじめに /第一章ゴーストタウン /第二章オオカミの大地 /第三章二〇〇七年春 /第四章冥王の国(プルート・レ ルム) / 訳者あとがき /関連年表
元のウェブサイトは
http://www.kiddofspeed.com/japanese/
こんな言葉がありました。
「石棺の放射能は、少なくとも10万年残る。エジプトのピラミッドは、5000年から6000年前に作られた。文化はその区切り区切りに、消えないものを残してくれる。ユダヤの時代は聖書を、ギリサの文化は哲学を、ローマは法律を。そしてわれわれは、この石棺を残す。石棺は、この時代の何よりも長く、ピラミッドより長く残るだろう。」(59頁)
フクシマは何を残すのでしょう。