Sunday, February 16, 2014
ステンドグラス博物館散歩
ロモンRomontはローザンヌとフリブールの間にある。人口5000人弱の小さな村で、中心部は丘の上にあり、周囲に農村が広がっている。ロモンという名は12世紀ころから記録に残っていて、町の中心の塔は1278年にはできていたという。これまで通過したことはあったが、何もない町と思っていた。妻がステンドグラス博物館があるのを見つけたので、行ってみた。小さな博物館が町の中心、丘の上にある。ヨーロッパ有数のステンドグラス博物館だそうだ。
常設展は、中世から現代までの様々なステンドグラスだ。アダムとイブ、ノア、モーセ、マリアとイエスなど定番の絵柄から、中世らしき都市風景、動物や街並み、そして近代的なデザインまで多様である。ステンドグラスだけでなく、図案・元絵や、ステンドグラス制作用具、象嵌細工なども展示されている。英語のカタログを2冊購入した。1冊は『ステンドグラス:ロモン・ステンドグラス博物館の展示品をもとにした入門書』、もう1冊は『グラス上の逆絵(さかさえ):ロモン・ステンドグラス博物館の展示品をもとにした入門書』。
また、現在は、地元で活躍してきたステンドグラス作家フリーデ・ヴィルトヴァスラーの作品展開催中だ。彼女は1932年インナーシュヴェンデ生まれ、シュツットガルトで勉強し、1970年頃からアーティストとして活躍し、ステンドグラスに力を入れた。展示作品も1970年頃からのものだが、2013年の作品も10点以上あった。現役作家だ。耽美的な抽象画で、かなり思い入れの強い作家だ。ステンドグラスよりも、その前の図案・元絵が多かった。そのカタログは、ドイツ語/フランス語しかなかったが、せっかくなので買ってきた。展示されていたのと、カタログに載っている作品とは、結構異なる。