Wednesday, February 26, 2014

一方的強制措置と人権

2月26日、国連人権理事会・諮問委員会は「一方的強制措置が人権に及ぼす影響」について審議した。前々回あたりにこの話が出て、人権理事会24会期の決議によって諮問委員会の新しい審議事項になったものだ。一方的強制措置というのは、国連決議に基づかずに一部の国家が独自の立場で行う制裁のことだ。具体的には、アメリカによるキューバに対する制裁が最大の話題だ。国連加盟国193のうち185以上がずっと反対して、制裁解除を求めている。他に話題に出たのはイラク、イランなど。26日の委員の発言では朝鮮への言及はなかった。日本政府推薦の委員は発言しなかった(全審議を聞いたわけではないので聞き落したかもしれないが)。諮問委員会は、ジーグラー委員を議長とする作業部会(レベデフ委員、オカフォル委員、スーフィ委員、イゲズ委員)を決めた。そして、諮問委員会から各国政府、国際機関、NGOに対して出す質問票の案が配布された。例えば次のようなものである。                                                                               「あなたは、一方的強制措置がターゲットとされた国の人権に影響を与えると考えますか。もしイエスなら、どのように影響すると考えますか。もしノーなら、その理由は。」                                                        「あなたは一方的強制措置によってもっとも影響を受ける特定集団の例を示すことが出来ますか。」                                                                                          「一方的措置は、ターゲットとされていない第三国の国民に影響を有しますか。」                                                                        「一方的強制措置の影響に対処するのに、現行の人権規範と機関はどのように用いられるでしょうか。」                                                                                                    「あなたは人権と一方的強制措置の問題に対処するのにどのような役割を果たせますか。」