Sunday, August 24, 2014

ヘイト・クライム禁止法(80)ドミニカ共和国

ドミニカ共和国が人種差別撤廃委員会82会期に提出した報告書によると、憲法第49条は表現の自由を定めるとともに、反論権を「公表された情報によって自分が被害を受けたと考える者は、反論と訂正を求める権利を有する」としている(CERD/C/DOM/13-14. 7 March 2012)。この権利は外国人にも保障され、文書、ラディオ、テレヴィ、インターネットを問わない。2008年、文化大臣はアフリカ系住民が国家に貢献したことに光を当てる文化政策を策定した。
条約第4条に関して言えば、報告書の対象期間に、ドミニカ共和国で、人種的優越性の宣伝、促進、人種憎悪、それらと類似の現象は起きていない。過激主義はドミニカ共和国には存在しない。

委員会はドミニカ共和国に次のような勧告をした(CERD/C/DOM/CO/13-14. 19 April 2013)。憲法第39条、刑法第336条、337条は、条約の定義に合致した人種差別概念を採用していない。委員会は、移住者に関する立法と政治措置が人種、皮膚の色、国民的出身に基づく差別をしないように勧告する。ドミニカ共和国には構造的で広範なレイシズムが存在する。とくに皮膚の色と国民的出身に基づく差別がある。委員会の一般的勧告七及び一五を考慮して、委員会は、人、集団、組織によって行われている差別を禁止する規定を導入するよう勧告する。レイシズム、外国人嫌悪、不寛容に反対するキャンペーンが必要である。マスメディアは人種的偏見を促進するべきではない。