Tuesday, August 12, 2014

国連人権理事会諮問委員会でヘイト・スピーチにつき発言

8月12日、国連人権理事会諮問委員会13会期の2日目は、「腐敗が人権に与える影響」及び「スポーツとオリンピック憲章を通じて人権促進」の審議を行った。                           
「スポーツとオリンピック憲章を通じて人権促進」作業部会報告書は提出が遅れたためか配布されず、会期中にネット上で公表された。報告書は「スポーツと人種差別」についても1節を割いていたので、急遽、発言することにした。国際人権活動日本委員会(JWCHR、前田朗)は要旨、次の発言をした。                             
<3月23日、Japanese Only事件のため浦和レッズは無観客試合を行った。人種主義横断幕は遺憾であり、Jリーグの20年の歴史で初めての事態である。昨年、日本ではヘイト・スピーチが流行語になった。新大久保ではレイシストが韓国人に対する差別煽動デモを繰り返している。驚いたことに警視庁はヘイトデモに許可を与え続けている。              
2012年、国連人権高等弁務官主催の専門家ワークショプが人種差別煽動禁止に関するラバト行動計画を採択した。2013年9月、人種差別撤廃委員会はヘイト・スピーチと闘う一般的勧告35を採択した。                                      
人種主義ヘイト・スピーチは様々の形態をとる。人種差別撤廃条約1条の定義でも明らかなように、ヘイト・スピーチは間接的用語を使うこともある。条約当事国はあらゆる人種主義ヘイト・スピーチに注意を払い、それと闘うために効果的措置を取るべきである。最低基準として、民法、行政法、刑法を含む包括的立法が効果的である。                         
諮問委員会が、ラバト行動計画とCERD一般的勧告35によるガイドラインをスポーツ分野に適用できるようにするよう要請する。>                        

発言最後の要請について、「スポーツとオリンピック憲章を通じて人権促進」作業部会メンバーのレベデフ委員が「JWCHRの発言に賛成である」と応答してくれたが、事後に行ってみると「今日は頭痛がひどいんだ」と泣いていた。