ジュネーヴ美術歴史博物館、何かやっているかと思って寄ったところ、常設展とは別に、「21世紀の博物館」展というのをやっていた。
入口に年表とほんのわずかの説明があって、20世紀につくられた意欲的な博物館を提示してあった(磯崎新の群馬もあった)。
そして、21世紀につくられた、または計画されている世界各地の意欲的な博物館を取り上げるということで、パレスチナ博物館、北京のいくつかの博物館、杭州の漫画アニメ博物館、オスロのムンク美術館(すでにあるが、建て替えるようだ)など10数館の模型、平面図、予想図が展示されていた。パレスチナ、欧州、そして中国だ。日本の博物館は取り上げられていない。
杭州の漫画アニメ博物館一つ見ても、凄さがよくわかる。巨大な卵の組み合わせ型で、建築そのものが斬新だ。そこにどれだけの漫画とアニメを揃え、どのように展示するのか、想像しただけでも凄い。
日本ではバブルの時期に建築家がやりたい放題の設計をしていたが、今後は中国を先頭に超ポストモダンの建築が続出するだろう。経済的に衰退し、資金もなく、アイデアもない日本ではまねができないだろう。それどころかアホノミクスと称して覚醒剤に手を出したような経済状態だし。
もっとも、外国で計画されている博物館の設計者の中に、槙文彦や隈健吾の名前が見られた。
ジュネーヴ美術博物館の常設展は、中世から近代の西洋美術だが、展示が前とかなり変わっている。カラーメ、ホドラー、ジャコメティなど地元アーティスト中心の構成が前よりもはっきり打ち出されている。他方、地元なのにクレーの作品がなくなっていた。
もっとも、外国で計画されている博物館の設計者の中に、槙文彦や隈健吾の名前が見られた。