Tuesday, August 08, 2017

人権理事会諮問委員会2日目

朝から雨、肌寒い一日だった。
諮問委員会2日目の午前は、「人権の享受への発展の寄与」と言うパネルで、アユシ・バト・エルデネ(国連人権高等弁務官事務所担当者)が総括発言をして、委員や各国政府の発言が続いた。アフリカ人権憲章などの発展の権利を継承する流れでの議論だが、「発展」の中に「開発」が入り込む危険性が常にある。いわゆる「後進国」の人民がいわゆる「先進国」の人民と同じ水準の生活をしたら地球環境はどうなるかと言う、よくある問いのことだ。そこでは物質的な豊かさが基準とされがちだ。これに対して、精神的豊かさの重要性を対置しても解決にはならない。この議論はまだまだ続くだろう。
午後は「すべての人権の享受に対するテロリズムの影響」というパネルだった。アドリアナ・デ・ラ・エスプリエラ(国連人権高等弁務官事務所担当者)の基調報告に続いて、エドウィン・フリン(カウンター・テロリズム委員会事務局長)のビデオリンク発言があり、委員と政府の発言が続いた。テロに対する対応としての実力行使(軍事力を含む)が答えにならないことはわかりきっているが、それに代わる措置の選択が極めて難しい。テロは予告してやってくるわけではないからだ。効果的なテロ対策と、そこにおける人権尊重をいかに実現するのか。難題は続く。
世界保健機関(WHO)の前を通って気づいた。この数年間、ずっとWHO前で「チェルノブイリ」を訴えるNGO(スイス、フランス、ドイツ等)がスタンディングをしてきたが、この夏はいなくなっている。一段落してキャンペーンを終了したのだろうか。この3月は連日やっていたのに。3.11の後は「チェルノブイリ、フクシマ」だった。立ち寄ると、よく胡桃の実をくれたものだが。