Wednesday, September 19, 2012

「韓原爆被害者を救援する市民の会結成40年記念集会


7月14日、広島まちづくり市民交流プラザで「韓国の原爆被害者を救援する市民の会結成40年記念集会」が開催された。

 市場淳子(会長)の基調講演によると、1971年12月に大阪で同会が結成されたが、そこに至るまでに6年の闘いがあったという。その後、孫振斗訴訟をはじめとして、郭貴勲(カク・キフン)訴訟、在日ブラジル被爆者訴訟、さらには在韓被爆者健康手帳交付申請訴訟など、日本において訴訟が数多く闘われてきた。その多くが苦難の末に勝訴を勝ち取ったとはいえ、勝訴しても一気に制度改革には結びつかず、幾度も幾度も立ちあがって闘う必要があった。一部は敗訴になっている。

市民の会は、結成40年という節目を迎え、韓国憲法裁判所判決や大法院判決を活用して世論に訴えかけを続けて行くだろう。被爆者問題は日本人被爆者や韓国人被爆者だけではなく、朝鮮半島北部の被爆者や、アメリカやブラジルなどにいる被爆者の救済も必要であるとし、「被爆者はどこにいても被爆者」という姿勢で活動を続けるだろう。

重要文献として、市場淳子『ヒロシマを持ちかえった人々――「韓国の広島」はなぜ生まれたのか』(凱風社、2000年)、茅野丈二・平野伸人『命つないで――在韓被爆者・金文成さん救援の記録』(長崎新聞社、2010年)。