Monday, October 28, 2013

拷問禁止委員会51会期はじまる

10月28日、ジュネーヴのパレ・ウィルソン(国連人権高等弁務官事務所)で、拷問等禁止条約に基づいて設置された拷問禁止委員会(CAT)51会期がはじまった。11月22日までの日程である。政府報告書の審査は、モザンビーク、ウズベキスタン、ポーランド、ラトビア、ベルギー、ブルキナファソ、ポルトガル、アンドラ、キルギスタン。そのほかに、個人通報申立ての秘密審理や、拷問予防小委員会との合同会議などが予定されている。パレ・ウィルソンでは、国際自由権規約に基づく人権委員会(HRC)もまだ開催中なので、同時に両方に出ることが出来ない。今日は拷問禁止委員会を傍聴した。まずはモザンビーク政府第一回報告書の審査。モザンビークはつい先日、人権委員会でも第一回報告書の審査だった。レバイ司法大臣(*女性。以下、*は女性)率いる代表団は7人。NGOは40人以上いて満席状態だった。大半が白人だ。アフリカ系の人は一部のみ。そして、過半数が女性だ。マリノ・メネンデス委員(スペイン)は、刑法に拷問罪がないことを指摘、拷問の捜査と訴追が適切になされていないのではないか(特に監獄における拷問)、外国人の移送手続きがノンルフールマン原則に違反していないかと指摘した。グロスマン委員(チリ)は、性的アイデンティティに関してLGBTに対する拷問、またテロリスト捜査マニュアルにおける拷問予防の有無、拷問に関する不服申立ての実効性を質問した。ブルニ委員(イタリア)は、過去の戦争の遺産として拷問が残されていると指摘し、244%の過剰拘禁の理由を質問した。ドマ委員(モーリシャス)は、警察、検察の捜査官の数や、拷問関係で有罪となった人員数を質問した。ベルミー委員(*モロッコ)は、過剰拘禁と拘禁条件について質問。スヴェアス委員(*ノルウェー)は、拷問被害者のリハビリテーションや、イスタンブール・プロトコルの位置づけを質問。トグシ委員(グルジア)は、メンタルヘルスに関する法と政策の不備を指摘した。ゲア委員(*アメリカ)は、被収容者間の暴力事件や、戦時における子ども兵士をいかに社会統合しているのかを質問した。回答は29日午後だが、その時間は、人権委員会の一般的意見35号の審議なので、そちらに行かなければならない。夜は、La Republique, Epesses Lavaux,2010. 1552年から続くPatrick Fonjalllazだが、う~ん、期待ほどではなかった。