Sunday, March 16, 2014

ヴィンタトゥール美術館散歩(1)

ヴィンタトゥールは美術品と美術館の町だ。チューリヒに次ぐ産業都市で、アルプスもなく湖や川もなく、観光としてめぼしいものがないが、素晴らしい美術館がいくつもある。10年以上前に一度訪問したが、今回来てみると、駅前の様子が変わっていた。大きな商業ビルが一つでき、地下通路もあって様子が違う。もっとも、旧市街や美術館は同じたたずまいだ。                                                                                                      ヴィンタトゥール美術館は、駅前から美術館通りを5分ほど歩く。そのすぐ近くに、生涯を美術品収集にささげたオスカー・ラインハルトの名を冠する財団のシュタットパークの美術館と、郊外の丘の上にレーマーホルツの美術館がある。                                                                       ヴィンタトゥール美術館は、オーソドックスな近代西洋美術の作品を収録している。印象派に始まり現代アートに至るお約束のメニューだ。モネ、マネ、シスレー、ピサロ、セザンヌ、ドガ、ゴッホ、ヴラマンク、ドラクロワ、ルドン、ボナール、ホドラー、ココシュカ、ベックマン、ルソー、レジェ、ピカソ、グリス、ル・コルビュジェ、キリコ、マグリッド、マックス・エルンスト、ミロ、カンディンスキー、クレー、シュレンマー、アープ、シュビッタース、モンドリアン、マックス・ビル、フォンタナ、マンゾーニ、パオリーニ。彫刻はマイヨール、ロダン、ロッソ、ジャコメティと続くので、ざっと近代西洋美術史のおさらいができる。ピカソの彫刻や、ジャコメティの油彩もある。                                                                                                  シスレーの「ハンプトン・コート橋の下」、ゴッホの「夏の夕暮れ」、ホドラーの「無限」、マイヨールの「夜」、レジェの「スティル・ライフ」、ピカソは「壜とぶどう」と「二人の女性」。