Wednesday, April 22, 2015

政治的に正しい首相官邸ドローン放射性物質事件

22日、首相官邸屋上でドローンが発見され、容器に放射性物質が入っていたと言う。いつ、何者が、何の目的で行ったのか不明だが、政治的メッセージであることは間違いないだろう。警視庁は威力業務妨害の容疑で捜査などと、刑法を拡大解釈してこじつけている。
法律的にはドローンの法規制が必要だろう。他方、放射性物質については管理法があるが、今回は毎時1.0マイクロシーベルトということ、被害には結びつかないとされているようだ。とはいえ、放射性物質をドローンに載せて飛ばす行為は止めてもらわないといけないから、何らかの法的対策が必要なことは言うまでもない。
他方、政治的にはどうだろうか。今回のパフォーマンスに日本政府の原発政策への批判的メッセージが含まれていると見るならば、政治的に正しい行為と言えないこともない。国民に向かって放射能をばらまき、危険性はないとし、あらゆる嘘を並べてごまかした挙句、原発再稼働政策を進めている異常な政府に対して、放射性物質を「返却」するのは適切なメッセージである。
いつだったか、福島の土を東電や経産省にお返しするべきとの話が出て、実際に微量の土を持ち込んだ人もいた。東電がばらまいた放射性物質は東電にお返しする。当然のことだ。首相官邸にフクシマの水を。経産省にフクシマの土を。東電に放射性物質を。これは国民の権利だろう。
同じことを私は2011年の事故直後に「原発責任者特権法案」という形で表明した。
原発責任者特権法案
http://maeda-akira.blogspot.jp/2011/09/blog-post_15.html

24日、ドローン事件に関与したとして福井県小浜市在住の男性が警察に出頭した。「原発政策への抗議」と話しているという。警察は威力業務妨害の容疑で調べるとしている。他にどの犯罪にも該当しないので、無理やりこじつけて威力業務妨害としているが、ドローンが落下したことに気づかず、数日後に発見したのだから、業務妨害などなかったと見るべきだ。むしろ、首相官邸の警備の甘さを教えてくれたのだから、感謝状を出したほうがいいのではないか。