Thursday, January 31, 2019

ヘイト・クライム禁止法(148)ベラルーシ


ベラルーシが人種差別撤廃委員会に提出した報告書(CERD/C/BLR/20-23. 29 July 2016

行政犯罪法及び刑法は、人種、民族又は宗教的敵意又は不和に基づいて行われた行為についての責任を規定してる。

行政犯罪法第九条二二項によると、言語を理由とした、公然たる中傷、公用語その他の言語の否認、その使用の妨害や制約、憎悪の扇動は行政犯罪とされている。行政犯罪法第七条三項(1)(6)によると、人種、民族又は宗教的憎悪を動機とする行政犯罪は刑罰加重事由となる。刑法第六四条(1)(9)によると、人種、民族又は宗教的憎悪又は不和、政治的イデオロギー的憎悪、ある社会的集団に向けられた憎悪又は敵意に基づく犯罪は刑罰加重事由となる。

刑法第一九○条によると、憲法上の人権及び市民権に対する犯罪は刑事責任を問われる。ジェンダー、人種、民族、信仰又は任意団体の構成員であることに基づく、権利と自由の故意による直接又は間接の侵害又は制限は責任を問われる。

刑法第一三○条は人種、民族又は宗教的憎悪又は敵意を犯罪とし、刑法第一二七条はジェノサイド、刑法第一二八条は人類の安全に対する犯罪、第一三九条二項(14)は憎悪又は敵意に基づく殺人、刑法第一四七条は故意による重大な身体障害について、社会集団に向けられた憎悪又は敵意に基づく犯罪の責任を定める。

二○一五年一月五日の刑法等改正により、刑法第一二八条及び第一三○条は、人種差別事件に関する責任を強化した。

二○一○~一五年、刑法第一二七条、第一二八条、第一三九条二項(14)第一四七条についての有罪判決はない。二○一四年、裁判所は、刑法第一三○条一項の社会的危険行為(人種、民族又は宗教的憎悪又は敵意)を行ったある精神能力限定者の処遇を命じた。二○一五年、一人の人物が刑法第一三○条一項の罪で有罪を言い渡された。

人種差別撤廃委員会の勧告(CERD/C/BLR/CO/20-23. 21 December 2017

二○一○~一五年、人種、民族又は宗教的憎悪等の暴力犯罪について有罪判決がないことに関心を有する。メディアにおけるヘイト・スピーチ事案があるとの報告もあるので、一般的勧告第三五号に沿ってヘイト・スピーチを犯罪とする包括的立法がなされていないことを残念に思う。政府の説明にもかかわらず、犯罪が人種的憎悪の動機によるものか否かを警察、検察官、裁判官が吟味していないことに関心を有する。一般的勧告第七号及び第三五号を想起し、人種主義ヘイト・スピーチを犯罪化する包括的立法を行うこと。人種的動機を刑罰加重事由として考慮すること。警察、検察、裁判官等の法執行官に、ヘイト・クライムやヘイト・スピーチの確認、登録、捜査、訴追の適切な方法を訓練するプログラムを開発すること。次回報告書において、人種的ヘイト・スピーチに事件に関する捜査、訴追判決、制裁、被害者救済についての統計を報告すること。